河合塾 上住 友起 先生
東京大・京都大などの志望者が受講する世界史論述から共通テスト・私立大の講座まで担当し、大きな支持を得る。『一問一答 世界史 ターゲット4000』(旺文社)など著書多数。近年は実業家としても注目される。


▶教科書
▶一問一答集
最重要課題は苦手・弱点箇所の克服だが、嫌いな分野の学習は誰しも苦痛が伴うものだ。しかし、受験では学習の手薄な分野が多ければ多いほど不利なので、教科書や一問一答集で隈なく学習しておくことの効果は大きい。得意分野で得点を伸ばすよりも、苦手分野で失点しないほうが重要だからだ。「勉強量」とはできない箇所をできるようにした量であることを肝に銘じておきたい。

▶教科書
▶世界史用語集
空所補充や単答問題は解答できるが、歴史的事象に関する正誤判定問題や記述・論述問題になると太刀打ちできない受験生は多い。原因は用語の丸暗記中心の学習にあるようだ。近年の難関私立大では正誤判定問題が主流になっているし、国公立大でも論述問題を課すのが一般的である。したがって、教科書と用語集などを併用し、用語の意味を理解するとともに簡単に説明できるようにしておきたい。

▶教科書
▶資料集(図説)
政治史中心で、かつ時代幅が小さい学習に終始している受験生は多い。これでは全時代・全地域を対象とした入試問題での高得点は望めない。入試では、1つのテーマを古代から現代まで問う問題や、同時代の世界を俯瞰しつつ政治・経済・文化の絡みを問う問題も多い。教科書や資料集の同時代の世界を扱った箇所に注目するとともに、時代の幅をとった学習を心がけよう。

まずは苦手な時代・地域・分野を特定するために、教科書の目次を参照して理解できていない箇所に×をつけよう。そして、×のついた箇所は本文を熟読するが、この際に必ず一問一答集や問題集でアウトプットも行うこと。問題演習の中で意味が曖昧な用語に遭遇するので、そのつど用語集で調べ、重要なものは学習プリントや教科書の余白に書き留めておくとよい。さらに、図説や資料集などでイメージできていない時代を確認しておこう。


志望校の出題傾向を分析し、
学習スタイルを構築する
国公立大の論述対策は、志望校の出題傾向を分析したうえで学習スタイルを構築するとよい。作題者の意図を読み取る練習から着手し、短めの小論述から書き始めよう。難関私立大の正誤判定問題対策も、まずは志望校の過去問を解いて出題傾向を把握すること。間違えた箇所をノートに記録しながら、用語集で意味や内容を確認する学習を積み重ねよう。
“タテ・ヨコ”の学習と
演習により思考力を養成する
複数地域の同時代の出来事を扱う“ヨコ”の学習と、1つの地域や事象を長い時間軸で扱う“タテ”の学習を行いつつ、それらの背景・経過・結果にも注目しよう。次に、過去問や予想問題集で史料や会話文、グラフ・データの読み取り問題にあたり、歴史的知識を動員して思考する力を鍛えるとともに、共通テストの出題形式に慣れることを目指したい。

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