
国公立大合格にこだわる人は、中期・後期日程まで見据えて受験勉強に取り組みたい。前期日程後で気持ちが切れがちな中で、最後まで走りぬけるために大切なことを、指導経験豊富な進学校の先生方に教えてもらおう。

宮城県仙台第一高等学校
舞嶽 孝先生
担当は数学。複数の高校で進路指導を10年以上担当。生徒本人の考えを尊重しつつ、模試や定期考査などのデータも重視。普段の取り組みの様子なども踏まえて、目標に向かってそっと背中を押す指導を心がけている。

山口県立宇部高等学校
林 克佳先生
担当は地歴公民。進路指導部長。面談を通じて生徒それぞれの持ち味や譲れないものを理解するように努めている。進路実現を通じて人間的な成長ができるよう、苦手なことへの挑戦や克服を後押しする指導を大切にする。
国公立大一般選抜の中期・後期日程はどのような入試なのか、イメージをつかめているだろうか。中期・後期日程の試験の特徴について、山口県立宇部高等学校の林克佳先生は「前期日程は学科試験中心ですが、中期・後期日程は面接や小論文が課される大学が多いです」と説明。前期日程とは異なる対策が求められるため、なんとなく苦手意識を持つ受験生も多いかもしれない。しかし、林先生は「前期日程で合格が決まった人にも受けてもらいたいくらい、魅力的な試験です」と語る。「小論文や面接では、学科の科目を越えた知識や表現力が必要になります。学力だけでない総合的な人間力が問われるとも言えます。日程的にも受験の最終盤に実施されるため、高校3年間の学びの集大成として非常に意味のある試験だと考えています」とポジティブな側面を紹介する。
宮城県仙台第一高等学校の舞嶽孝先生は「国公立大合格にこだわる人は、受験機会が増えるのが大きなメリット」と指摘する。特に中期日程に注目し、「中期日程は公立大特有の入試。国公立大というと、どうしても国立大に注目しがちですが、公立大の中期日程を含めれば3回チャンスがあります」と語る。
さらに、中期日程を視野に入れることで、出願のバリエーションを増やせるという。「たとえば、前期・中期・後期と3回受験する場合、後期で合格の可能性が高い安全校に出願するならば、前期だけでなく中期もレベルの高い大学にチャレンジする、という戦略もあり得ます」と解説する。
意義やメリットもありつつ、多くの受験生が前期日程ほどの労力をかける余裕がないのが、中期・後期日程対策の実態だ。それは出願先選びにも言える。林先生は「自分の中で譲れないポイントを明確にするのが大事です」と強調。「前期日程同様、中期・後期日程でも、なぜその大学・学部に行きたいのか、という理由付けをしましょう。そうすることで、モチベーションを維持できます」と話す。
舞嶽先生も「自分の将来の夢や目標に合った大学を選ぶことが重要です。受験機会を増やす目的で志望度の低い大学に出願するのはNGで、中期・後期日程でも本当に行きたい大学を選びましょう」と呼びかける。さらに、大学の立地条件(遠過ぎず、受験のための移動や日程に無理が生じないか)や、前期日程との科目の重なりなども、出願先選びにあたっての検討材料となる。

例年3月8日以降に2次試験が実施される入試日程のこと。実施するのは一部の公立大に限られるが、前期・後期日程と合わせると3回の受験機会を得られるメリットは大きく、国公立大合格にこだわりたい人にとっては貴重な併願の選択肢だ。出願は前期日程と同じ期間のため、あらかじめ中期日程で受験したい大学を検討しておくと、後悔のない出願ができる。
前期日程で不合格だった人を対象に、例年3月12日以降に2次試験が実施される。前期日程で合格して入学手続きをした場合は、後期日程は対象外となる。前期日程よりも募集人員が少ないこともあり、志願倍率(志願者数÷募集人員)は高くなりがちだが、前期日程や私立大に合格した人が欠席することで、実質倍率(受験者数÷合格者数)は低くなるケースも多い。

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