
次々に迫る入試本番に対策していく受験直前期。これまで以上に効率のよい学習を実現したい今こそ、最大限のパフォーマンスを発揮できる“休み方”を考えたいもの。休養学の第一人者・片野秀樹先生のお話をもとに、自分に合った休み方を探っていこう。
取材・文◎エディキューブ
イラスト◎高村あゆみ

(株)ベネクス執行役員。東海大学大学院医学研究科、同大学健康科学部研究員、医学部研究員などを経験。休養に関する社会の不理解解消やリテラシーの向上を目指して啓蒙活動に取り組む。主著は『休養学 あなたを疲れから救う』(東洋経済新報社)。
効率よい勉強のためには、十分な睡眠と定期的な休養が必要とよく言われる。もちろん多くの受験生が実践しているだろうが、では、その“休養”として何をしているだろうか。「学校の時間割は英語や数学などの勉強内容を決めたもので、授業の間の休み時間の過ごし方といった、オフタイムの時間割は決められていません。つまり、学校ではほとんど効果的な休み方を教わることがないのです」
こう語る片野先生。休み時間には何をしてもよいのだが、「効率よい学習のための休養」という意味では、休み時間のもったいない使い方をしている人が少なくないと指摘する。つまり、何気なく行っている休養の過ごし方を見直すことで、受験直前期でもさらなる効率アップが可能。スポーツ分野では「体力-疲労=発揮できるパフォーマンス」という理論が浸透しているが、この「疲労」をゼロに近づけられるような休養にシフトしよう。

そもそも疲労とは、体内に取り込んだ酸素を使って体や脳を動かすことで、副産物として生じた活性酸素により細胞が傷つけられ、本来の活動能力が下がった状態だ。これは、スマホの電池が減っている状態のようなイメージだと片野先生。
「朝にはフル充電されていたスマホも、使っているうちに電池の残量が減ってきますよね。そんな時、出先で充電ポートを探して充電するように、疲労も勉強の合い間の休養でとることが重要。『活動→疲労→休養』を繰り返す一般的なサイクルの『休養』のあとに『活力』をプラスし、常に“フル充電”の状態を作り出してから活動を再開するのです。こうした、より積極的・主体的な休養を、私は『攻めの休養』と呼んでいます」
しかし、疲労は単に体を休めるだけではうまく解消し切れないという。
「現代人はさまざまな外的刺激に囲まれています。たとえば、暑さ・寒さや周囲の音、化学物質やウイルス・細菌。さらに、不安や緊張、周囲の人々からかけられる言葉、もちろん日々の勉強も外的刺激の1つです。こうした多様な刺激に対応するために脳や体を動かすことで生み出された疲労をとるには、心理的・社会的休養も必要。それが、下に示した7つの休養モデルです」

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