大学に合格したら、入学のための手続きを行う必要があります。さらに、入学までにはさまざまな準備が必要になります。手違いや抜け漏れなどがないよう、合格後にやるべきことから入学後のキャンパスライフまで、一連の流れを頭に入れておきましょう。
大学合格後は、期日までに入学手続きを行う必要があります。併願校など、合格した時点では入学するかどうか未定の場合も、入学資格をキープするためには入学手続きが必須です。
入学手続きに必要なのは、書類の提出と学費の納入です。
書類の提出については、合格通知書といっしょに送られてくる入学手続き書類に記入し、必要な書類(高校の卒業証明書や住民票の写しなど)を添えて大学に提出します。大学によっては、オンラインシステムに入力するケースもあります。提出方法や必要な書類は大学により異なるため、よく確認しておきましょう。
学費については、入学金と初年度の授業料(半期分)や施設設備費などを含めた「学校納付金(入学時納入金)」を支払います。入学を辞退しても入学金など一部の費用は返還されない場合があるので、併願校の場合などは注意が必要です。
学費の納入方法には、「一括方式」と「二段階方式」などがあります。一括方式は入学の手続きをする際「入学時最小限納入金」(「初年度納入金」のうち、入学までに納入しなければいけない学費のこと)を一括で納品する方式です。また、二段階方式は一次と二次に分けて支払う方式です。一次手続きでは入学金(相当額)を、 二次手続きで残額(前期授業料や施設費など)を納めるのが一般的。第一志望校の合否が判明してから進学先を決める場合などは、二段階方式を採用している大学を併願するとよいでしょう。
そのほか、一定の期間まで期限を猶予する「延納」や、何度かに分けて支払う「分納」といった制度を設けている大学もあります。こうした制度の利用を希望する場合は、所定の条件を満たす必要や指定の期日までに大学に申し出る必要があるため、各大学の規約によく目を通しておきましょう。
書類の提出も学費の納入も、必ず期限日までに行うこと。これを過ぎてしまうと合格が取り消されてしまうので、十分に注意しましょう。
最終的な進学先が決まり入学手続きを終えたら、入学準備に取りかかります。
自宅を離れて一人暮らしをする人は、住居選びから。アパートなどの場合は、大学までの通いやすさや周辺の治安、家賃、セキュリティなどを考慮しつつ選びましょう。また、大学の寮や民間の学生専用アパートなどもあるので、広く情報を集めて検討しましょう。
住居が決まったら、家具や生活用品の購入や引越しの準備・手配なども必要になります。家族とも相談しながら進めていきましょう。
自宅から通学する人も、電車やバスで通学する場合は定期券を購入するなど、準備をしましょう。
また、入学式用のスーツなどの服、通学用のカバンなども必要に応じて購入しておきましょう。
大学で使用する教科書・教材については、入学式前に購入する場合と入学後に購入する場合があるため、確認が必要です。
なお、大学・学部によっては入学前にオリエンテーションがあったり、語学のクラス分けテストを受けたりする必要もあるため、大学からの通知をよく読んでおきましょう。
合格から入学までにかかる費用には、学校納付金のほか、合格発表や入学手続きのための費用、入学式出席のための費用、教科書・教材の購入費用、住まい探しの費用、生活用品の購入費用などがあります。
また、入学金と授業料のほかに、施設設備費、実験・実習費、教育充実費など(大学により名称は異なります)が必要な大学・学部もあることも知っておきましょう。
大学生の生活費は、自宅から通学するか、そうでないかによって大きく変わります。
主に、住居・光熱費、食費、交通費、教養娯楽費、書籍費、通信費などがあります。
大学生の多くがアルバイトをして生活費や娯楽費を補っています。また、入学後に申し込める奨学金もあるので、必要に応じて検討しましょう。
学費・奨学金についてはこちら
入学後にまず行うのが、科目の履修登録です。一般的に「シラバス」と呼ばれる科目の詳細が書かれた資料をもとに、どの科目を履修するかを決めていきます。
一部選択科目があるとはいえ時間割がかっちりと決まっていた高校までとは異なり、大学ではいつ・どの授業をとるのか、自分で時間割を組んでいきます。
卒業に必要な単位や必修科目が定められているため、4年間(学部・学科によっては6年間)ですべての単位を取得、かつ、必修科目を履修できるよう、計画的にスケジュールを組む必要があります。
一般的には、1年生のうちは、学部・学科の専門科目以外の一般教養的な科目を中心に学びます。語学やスポーツ系科目など必修科目もありますが、一定の領域から自由に選択することになります。
2年生以降は、学部・学科の専門的な授業が増えていきます。
さらに3年生以降は、研究室やゼミに所属し、担当教員の指導を受けながら専門的な学びを深めていきます。学部・学科によっては、実験・実習やフィールドワークなどにも取り組みます。また、就職活動や試験の勉強を始めるのもこの時期です。
4年生になると、一部の学部・学科を除いては、卒業論文や卒業研究に取り組むことになります。
大学生になると、時間をどう使うかを、自分で決められます。大学の勉強のほか、学内でのサークル活動、学外での活動、アルバイト、海外留学、試験や資格取得のための勉強、インターンシップなど、いろんなことに挑戦できる機会がたくさんあります。
一方、受け身になっていては、何もしないまま4年間が終わってしまいかねません。
自分から積極的に行動し、情報とチャンスを手に入れましょう。
大学に合格したら、思いのほか慌ただしい日々が続きます。特に、国公立大の後期日程や私立大の3月入試で合格した場合は、入学まで時間がありません。また、まとまったお金も必要になります。
いざ合格したときにバタバタと慌てないよう、あらかじめ合格から入学までの流れを頭に入れておき、余裕をもって受験に臨みましょう。
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