①自己分析 学力の現在地を把握しよう!
秋はインプットの確認を
夏休みまでの勉強は、基礎的な知識を覚えることが中心だったと思います。いわばインプットの勉強です。これに対して、秋からは「アウトプットを通じて、夏までのインプットを確かめること」が重要な時期になります。
服選びにたとえると、問題を解くたびに「あの靴下は確かこの衣装ケースに入れたはず・・・・・・」と頭の中を探していると、スムーズに解答できせん。そうではなく、「この靴下はこの衣装ケース!」と左右そろえてサッと取り出せるようにするイメージです。問題演習を通じて、必要な知識をいつでもアウトプットできるようになることが、確実にインプットできた証明にもなります。確実なインプットは解答時間の短縮にもつながるので、秋は解答時間のスピードアップを図る時期でもあります。
教科書や模試で実力をつかむ
とはいえ、夏までにどの程度インプットが完了しているかの達成度は人それぞれです。そこで、効果的な学習プランニングを行うためにも、まずは夏休み終了時点の学力の現在地を把握しましょう。これが「自己分析」です。
誰でも実践できる方法として、①教科書を使う方法、②夏までに受けた模試を使う方法、③志望校の過去問(直近1年分)を使う方法の3種類を紹介します。これらの振り返りを通じて、自らの弱点分野や知識不足が明らかになります。
自己分析で大事なのは、過大評価や過小評価を避け、実力を正確に把握することです。「自分はこんなにできないのか」と思うことがあっても、一喜一憂しないようにしましょう。
学力を正しく把握するための分析法
①教科書の見出し点検法
教科書の目次の見出しを見て、それぞれの見出しのページに何が書いてあったか、思い出せるかチェックしてみましょう。どんな例題があったかなど思い出せればOKですが、すぐに思い出せなかった場合、その単元に穴がありそうだと考えられます。これは、資料集や用語集でも有効です。
②模試の取りこぼし問題再点検法
高2の3学期から高3の8月までに受けた模試を解き直しましょう。この際、最初に受けて失点した問題が解けるようになっているかをチェックすること。「また解けなかった……」ということがよくあります。「弱点が弱点のまま」だった分野があれば、ここで強烈に意識するのが大事です。
③第1志望校の過去問体当たり法
制限時間を気にせずに、第1志望校の過去問をじっくり解いてみましょう。本番レベルの問題に挑み実力を知るのが目的なので、現時点では歯が立たなくても大丈夫。強豪校に練習試合でボコボコにされながら、自分にまだ足りない点と、意外と通用した点を冷静に把握するイメージです。