②自己分析 模試結果を精査し苦手をあぶり出そう!
正答率や校内平均に注目
前ページで紹介した教科書や用語集を使う自己分析法は、各科目の全体を網羅的に見渡し、穴がないかを発見するのに適しています。一方で、さらに具体的な苦手分野をあぶり出すためには、模試結果の精査が欠かせません。
みなさんが模試結果を自ら分析する際に、チェックしてほしいポイントを3点挙げます。それは、①分野ごとの正答率、②校内平均より自分の正答率が低かった分野、③全国の受験者の小問ごとの正答率です。これらのポイントを意識しながら自分の結果を振り返りましょう。
模試分析のポジティブな効果
模試結果の分析を続けることには、ポジティブな効果があります。最初は悪い判定に怯えていた人でも、分析を続けると「全国の正答率が低過ぎるこの問題は、選択肢が意地悪だ」などと模試の出題を客観視できるようになります。
次第に出題者の意図を推測できるようになり、「これはほとんどの受験生が解けない問題では」「これは絶対に落とせない問題だ」などと、問題を見る眼力が養われます。模試分析を通じて磨いたこの眼力は、入試本番で落とせない問題を見極めることにも役立つはずです。
模試結果の要チェックポイント
①分野ごとの正答率
国語でいえば、大学入試の出題は評論・小説・古文・漢文といった分野に分かれています。古文の単語は大丈夫だが、助詞と敬語がまだ弱いなど、細かい項目ごとに達成度を確認します。そうすると、文法書を再度頑張らないといけないとか、基礎固めは十分だから問題演習に進もうとか、具体的にやるべきことが見えてきます。
②校内平均より正答率が低い分野
校内平均より正答率が低かった分野があれば、それは自分自身の明らかな弱点だと受け止めてください。同じ高校で同じ先生から同じように授業を受けているのに、周囲の生徒より正答率が低いとしたら、それは自分自身に原因があります。高3の夏までに受けた模試を振り返り、こうした明確な弱点を克服できているか確認しましょう。
③全国の受験者の小問ごとの正答率
自分で調べるのが難しい場合、進路の先生に相談すれば調べてもらえると思います。様々な学力レベルの受験生が受ける全国規模の模試で、正答率が7割を超えるような問題は、ほとんどが基本問題です。そうした問題を落としているとしたら、基礎固めに失敗しているのではないかと疑い、改めて確認するようにしましょう。
合格をつかむ自己分析
- 過小評価や過大評価をせず冷静に実力を把握
- 模試分析で問題を見極める眼力が養われる