英語
駿台予備学校 水野 卓 先生
みずの・たかし。「ネイティヴでない」からこそ必要となる英語理解の理論的側面を「見せて納得させる」ことを、独自のメソッドで実践。大学受験の参考書など多数の著書がある。『螢雪時代』にて「螢雪合格塾」を連載中。
記述力完成3ステップ
1
「記述しない」トレーニングから攻略開始!
むやみに答えを書いても意味はありません。難関大攻略のための記述対策は、「記述しない」トレーニングからスタートします。「記述しない」というのは、長文読解の内容説明問題において「この解答は本文のココからココまでをまとめればいい」を正確に特定するという意味。正しく解答情報を読み取る力こそが、記述問題攻略の最大のポイントです。
2
「記述する」トレーニングで攻略目前!
英語入試の「記述力」とは「和訳力」にほかなりません。上のステップ1を通じて解答の「内容」を正確に特定できることを確認したら、それを正しく日本語で「表現する」力を養いましょう。自分の「正確な和訳力」が志望大学の問題で通用するレベルに達しているのか、十分な問題演習を通じて確認します。ここでは1題ずつ、しっかり「記述」しましょう。
3
ステップ1×ステップ2で完全攻略!
「内容」特定と正確な「表現」。2つの必要な力を鍛えられたら、徹底的に問題を解いて解答を「まとめる」練習あるのみです。多くの受験生はこれまでのステップをスルーして、自分に足りないのが「内容」なのか「表現」なのか理解しないまま、「まとめる」だけで記述力を鍛えようとして、伸び悩みます。3ステップを実践し、確固たる記述力を完成させてください。
記述解答 加点ポイント・減点ポイント
加点
第1位は「情報にヌケがない」こと
記述問題が求めるのは内容の指摘です。したがって、多少曖昧な表現などがあっても、指摘すべき内容がすべて含まれていることが重視されます。上記のステップ1で養った力をしっかり発揮してください。
加点
第2位は「ていねいで下手な直訳」
「自然な日本語」にこだわるあまり、日本語の表現は滑らかでも内容がズレてしまった答案が多く見られます。多少ギクシャクした日本語でも、全体を直訳調でていねいにまとめた答案には、しっかり得点が与えられます。
減点
第1位は「漢字の間違い」!
「減点せざるを得ない」ポイントとして圧倒的に多く見られるのは、実はコレ。もったいないにもほどがあります。確実に見直し、自信がない・記憶が曖昧な漢字は使わないこと!これを徹底しましょう。
減点
第2位は「論理関係の間違い」!
1文の内容をまとめて解答する場合、その文の中の「原因→結果」や「第1→第2」といった、 複数の情報を結ぶ論理関係が十分に示されていないことで減点されるパターンが多く見られます。十二分に注意しましょう。
記述力を高める教材・ツール
スマホのタイマー
自宅での勉強中と会場での試験中。記述問題の答案にはこの環境の違いが大きく現れます。最大の違いは「試験中は必要以上に時間が気になる」こと。普段なら絶対にやらないポカが出るのは、かなりの場合これが原因です。
この克服に威力を発揮するのが、スマホの全画面タイマーです。日頃から画面いっぱいに「3:00」を表示させながら解答するクセをつけて、「1問3分のプレッシャー」をアタマに染み込ませましょう。超絶オススメです!