広島大は情報科学で定員増、下関市立大は看護学部を新設。
山口大で志願者増、鳥取大・島根大・香川大で志願者減か。
文中、変更点は24年→25年で表記。学部・学科等の名称は、略称で「学部(学科)」と記載。国公立大は前期日程=【前】、後期日程=【後】、公立大中期日程=【中】、昼・夜間主コース=[昼][夜]、共通テスト=共テ、個別学力検査等(2次試験)=2次、学校推薦型選抜=推薦型、総合型選抜=総合型、共テを課さない(課す)=共テ免除(課す)、実質倍率(受験者数÷合格者数)=倍率、と略記。教科・科目数は「6または7教科8または9科目(科目選択による)=6(7)教科8(9)科目」のように略記。私立大も入試方式・日程等を略記した。
● 鳥取大
24年は全学で志願者43%増。その反動から、地域【後】・医(保健)【前】【後】・医(生命科学)【前】・工【前】【後】・農【後】で志願者減が見込まれる。工【前】は募集人員減(294人→270人。総合型を拡大)も影響しそう。一方、やはり前年の反動から、地域【前】・医(医)【前】・医(生命科学)【後】・農【前】で志願者増が見込まれるが、農【前】は共同獣医学科の2次負担増(数学を追加)のため微増に留まりそうだ。
● 島根大
24年は全学で志願者39%増。その反動から、人間科学【前】【後】・医(看護)【前】【後】・総合理工【前】【後】・材料エネルギー【前】【後】・生物資源科学【前】【後】で志願者減が見込まれる。特に、総合理工は7→1学科への統合、募集人員減(【前】181人→167人、【後】61人→55人)も敬遠材料となりそうだ。
一方、やはり前年の反動に加え、教育【前】【後】では調査書点数化を廃止する影響もあり、法文【前】・教育【前】【後】・医(医)【前】で志願者増が見込まれる。
● 岡山大
前年の反動から、教育【前】・法[夜]【前】・医(保健)【前】・歯【前】・薬【前】・農【前】で志願者増、文【前】・法[昼]【前】・経済[昼]【前】・理【前】で志願者減が見込まれる。教育【前】は募集人員減(148人→141人)のため、難化は必至だ。
● 広島大
情報科学で定員増、【前】90人→115人、【後】10人→15人に募集人員増。前期は志願者増が見込まれる。教育は、第二類=数学教育学、第四類=家政教育学で後期を募集停止。第四類=健康スポーツ教育学【後】の2次で「実技→小論文・出願書類(点数化)」に変更することもあり、教育【後】は志願者減の見込み。この他、前年の反動から、総合科学【後】・文【後】・法[夜]【後】・経済[昼]【前】・経済[夜]【前】・医(医)【前】・医(保健)【前】・歯【後】・理【後】・工【前】【後】・生物生産【前】【後】で志願者増、総合科学【前】・文【前】・法[昼]【前】【後】・歯【前】・薬【前】【後】・情報科学【後】で志願者減が見込まれる。理【後】は、化学科の2次における面接の配点減(400点→200点)も増加要因となりそうだ。
● 山口大
ひと・まち未来共創学環(定員40人)を新設。一般選抜は「前期24人・後期8人」を募集。経済【前】で181人→166人に募集人員減、教育【前】で126人→103人に募集人員減(心理学選修を募集停止)で、いずれも志願者減の見込み。
この他、前年の反動から、国際総合科学【前】【後】・人文【前】【後】・経済【後】・医(医)【前】・工【前】【後】・農【前】・共同獣医【後】で志願者増、理【前】・農【後】で志願者減が見込まれる。また、医(保健)【前】は下関市立大‐看護の新設の影響から、志願者減の見込み。
● 徳島大
理工[夜]【前】は募集人員減(45人→30人。応用化学システムコースで一般選抜を募集停止)のため志願者減の見込み。薬【前】では共テの理科(2科目)で化学を「選択→必須」に、配点を「100点→化学100点、その他50点」に変更。
前年の反動もあり、医(医)【前】・医(保健)【後】・歯【前】【後】・薬【前】【後】・生物資源産業【前】で志願者増、総合科学【前】【後】・医(医科栄養)【前】・医(保健)【前】・理工[昼]【後】・生物資源産業【後】で志願者減が見込まれる。
● 香川大
24年は全学で志願者28%増。その反動から、教育【後】・法[昼]【後】・経済[昼]【前】【後】・医(医・看護)【前】・創造工【前】【後】・農【前】で志願者減の見込み。創造工は募集人員減(【前】183人→180人・【後】55人→44人)も影響しそうだ。一方、やはり前年の反動から、法[昼]【前】・医(臨床心理)【前】・農【後】で志願者増が見込まれる。
● 愛媛大
社会共創(産業イノベーション、環境デザイン)【前】の共テで数学・理科各1→2科目に増加し、産業イノベーションは2次に小論文を追加。同(地域資源マネジメント)【前】で共テを5科目(スポーツ健康マネジメントコースは3科目)→8科目に増加、2次でグループディスカッション(または実技)→小論文・調査書点数化に変更。負担増のため志願者減につながりそう。この他、前年の反動から、法文[昼]【前】・教育【後】・理【後】・工【前】・農【前】【後】で志願者増、法文[昼]【後】・同[夜]【前】【後】・教育【前】・医(医・看護)【前】で志願者減が見込まれる。
● 高知大
人文社会科学【前】は、国際社会学科の2次の変更(小論文→英語)が志願者増につながりそうだ。
前年の反動から、理工【前】・医(看護)【後】・農林海洋科学【前】【後】で志願者増、人文社会科学【後】・教育【前】・医(医)【前】・地域協働【前】で志願者減が見込まれる。農林海洋科学【前】は募集人員減(121人→111人)のため、やや難化しそうだ。
● 広島市立大
情報科学【前】で共テから国語を、同【後】も共テから理科を除外。また、情報科学【後】の2次で「数学→情報Ⅰ」に変更。さらに、情報科学では共テの情報の配点比率が他大学より高い(前期25%、後期33%)。前年の反動もあり、国際【前】【後】・情報科学【後】で志願者減が見込まれる。
● 山陽小野田市立山口東京理科大
薬で前期を新規実施(8人)、学外試験場も設置(7都市)。そろって2段階選抜を新規実施する九州地区の薬学部からの志望変更が見込まれる。
工【前】【中】・薬【中】は学外試験場を鹿児島に増設、神戸・北九州を廃止する。前年の反動から、工【前】【中】・薬【中】は志願者増が見込まれ、薬【中】は募集人員減(52人→46人)が難化要因となりそうだが、工【前】は方式別の募集人員の変更(A方式55人→60人、B方式55人→40人。共テ多科目型を増加)がやや敬遠材料となりそうだ。
● 下関市立大
看護学部を開設、一般選抜は【前】35人・【中】8人を募集。九州北部からの志願者流入が見込まれる。一方、開設2年目のデータサイエンス【前】【中】は反動から志願者減が見込まれる。
● 山口県立大
国際文化は学科増設(情報社会)も、【前】50人→43人に募集人員減(総合型を新規実施)。社会福祉【前】は46人→30人に募集人員減。前年の反動もあり、国際文化【前】【後】・社会福祉【前】【後】で志願者減、看護栄養【前】【後】で志願者増が見込まれる。
● 高知工科大
システム工学群で募集人員を、【前】A方式80人→85人に増加、【後】20人→10人に削減。後期の志願者減は必至。また、情報学群、システム工学群、理工学群、経済・マネジメント学群の各後期で2次を廃止する。
前年の反動もあり、システム工学群【前】・理工学群【前】【後】・情報学群【前】【後】で志願者増、経済・マネジメント学群【前】【後】で志願者減が見込まれる。開設2年目のデータ&イノベーション【前】【後】も、やはり反動から志願者減となる見込み。
広島工業大・広島修道大は前年の志願者大幅増の反動、岡山理科大は合格者絞り込みによる倍率アップの反動が予想される。ただし、岡山理科大は一般前期A日程3科目型・B日程2科目型で高得点科目重視型を導入、共テ利用Ⅰ期で5教科方式を追加する。
その他の主な変更としては、川崎医療福祉大が一般前期の募集人員を5学部合計で286人→186人に削減(総合型の募集枠を421人→518人に拡大)。広島国際大は一般中期を廃止。広島工業大は学部改組(4→3学部)、安田女子大で理工学部、松山大で情報学部を新設する。
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