代々木ゼミナール個別指導
菅野 祐孝 先生
『ココが出る!! 日本史ノート 歴史総合、日本史探究』『タテヨコ日本史総整理 テーマ史』(ともに旺文社)、『日本史図版・史料読みとり問題集』(山川出版社)、『共通テスト日本史〔文化史〕』(教学社)など著書多数。
テーマ1は歴史総合からの出題で、「近代化」「国際秩序の変化や大衆化」「グローバル化」の視点から近現代社会が抱える諸問題を多面的に考察させる問題になる。世界史と日本史の近現代分野を範囲とし、多くの史資料から情報を的確に読み取る力が試されるが、出題の仕方にも様々な工夫が施されるだろう。テーマ2は旧来の第1問で出題されてきたテーマ史、テーマ3は原始・古代史、テーマ4は中世史、テーマ5は近世史、テーマ6は近現代史で構成されるが、史料読解問題や資料・データ読み取り問題など、出題傾向はこれまでと変わらないだろう。
傾向
会話やレポートなどを用いた授業風景的な場面が展開される。「国際秩序の変化と日本」「現代的な諸課題」などの大きなテーマを設けて、世界史・日本史の近現代分野で学習した基礎的知識や図版・統計などをもとに歴史事象を考察させる出題が想定される。
対策
出題テーマや形式がどんなに斬新でも、すべての問題は教科書学習で得た知識で解ける内容なので、近現代分野の教科書本文をもう一度精読して歴史事象に対する理解を深めることが大切である。時系列的理解を問う年代配列問題も出るので、基礎的年代の確認は欠かせないが、一問一答的な語句問題は出題されないので、勉強方法を誤らないように注意が必要だ。
傾向
1つのテーマを設定し、原始・古代から現代までの時間軸の中でその歴史的展開を考察する問題が出る。法制史・教育史のような制度史や、生業から見た生活史など、テーマは数多く存在するが、一見難問に見えても解答に必要な知識はあくまでも教科書レベルでフォローできる。
対策
1つのテーマを立て、関連するデータを時代別にまとめよう。例えば、「図書館の歴史」なら、奈良時代は図書寮と芸亭、鎌倉時代は金沢文庫、江戸時代は紅葉山文庫、明治時代は書籍館・帝国図書館という具合に、時代ごとに名称や特徴を押さえるとよい。また、初見史料を用いた読解問題も出るので、古文の教科書なども利用してできるだけ文語体の文章に慣れておこう。
傾向
テーマ3~5は原始・古代史、中世史、近世史から出題される。多くの資料を提示してテーマ全体を考察させる混合問題で、年代整序や史料読解を含め、各歴史的事象を正しく理解しているか、また、与えられた資料から必要な情報を読み取る力があるかが試される。
対策
テーマがどんなに斬新でも、基本的には教科書学習で得た知識で十分に解ける。したがって、「授業+教科書+サブノート整理+問題演習」という基本的な学習スタイルを継続させることが大切だ。教科書は本文だけではなく、コラムや欄外の注もチェックしよう。また、史料内容に対する正文組合せ問題については、注を参考に読めば、意味は容易につかめるので心配ない。
傾向
テーマ6は近現代史からの出題。世界情勢が変化する中で日本がどのような状況に置かれたか、また、直面する諸課題にどのように立ち向かったかを、国際的視野に立って考察させる問題が出るだろう。幕末~平成時代が範囲となり、特に外交と経済分野に注意が必要だ。
対策
近現代史の学習では常に世界史との関連が重視されるが、日本史の近現代史を理解していれば解ける問題がほとんどなので、改めて世界史の教科書を学習する必要はない。重要な歴史的事象については、年代・用語・内容を確実にマスターし、時代ごとに政治・経済・外交の特徴と推移を押さえれば万全である。いたずらに歴史用語の暗記に走らないことが大切だ。
演習開始時期:12月上旬~
目標使用量:10年分
共通テストは、年代配列、正誤、語句・短文の組合せ問題など、センター試験とほとんど同じ形式で出題される。初見史料を読ませて内容を吟味させる問題や、3文の年代配列問題も必ず出るので、共通テスト&センター試験の過去10年分の問題の中から、史料問題と年代整序問題を集中的に解いて、文語文の読解に慣れるとともに基本的な歴史用語と年代を再確認しよう。
共通テストでは、「世界遺産に登録された日本の文化・自然遺産」「博物館における美術展覧会」「博物館における寺社関係の文化財展示」「離島が果たした歴史的役割」など、教科書の内容からはやや離れた抽象的なテーマも出題の対象となる。図版集・地図帳・パンフレットなど手持ちの資料に目を通すだけでなく、インターネット情報による視覚的な理解も必要となる。
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