習慣 その2 瞑想
副交感神経を優位に…
マインドフルネスという言葉を聞いたことがある人もいるだろう。これは瞑想法の一種で、自律神経の副交感神経を優位にする効果があることで知られている。
また、マインドフルネスが受験生におすすめの理由として、脳を休ませることができる点も挙げられる。脳は、暗記や問題演習など意識的に頭を使っている状態以外の時でも、すぐに動き出せるように、いわばパソコンのスリープモードのような状態で待機している。これはデフォルトモードネットワークと呼ばれる脳内の神経回路で、脳全体で使われるエネルギーの約8割を消費していると言われている。マインドフルネスでは、デフォルトモードネットワークを構成する脳の部位の内側前頭前野や後帯状皮質の活動を最小限に抑えることができる。
さらに、マインドフルネスには睡眠の質を高める効果も。基本の瞑想とともに、リラックス時に現れる脳波のθ(シータ)波をさらに多くしてくれる「マインドフルネス瞑想呼吸」もぜひ取り入れてみてほしい。
[ デフォルトモードネットワークを構成する脳の部位 ]
① 椅子に座ったり、あぐらをかいた状態で行う。どちらの場合も、背筋をスッと伸ばし、肩の力を抜く。あぐらをかくなら、お尻の下に厚めのクッションを敷くと姿勢が安定しやすい。または、座禅を組んでもOK。
② 目を閉じて鼻呼吸をする。数を数えたり、吸ったり吐いたりしている鼻・胸・お腹などに意識を向けてみるなど、「瞑想をしている今の自分自身」の状態に集中するように心がける。
③ 無理にあれこれ考えないようにする必要はない。いろいろな思いが頭をよぎった時は、雑念が浮かんでいるという今の自分自身をいったん受け入れ、雑念を捨てるイメージを持つようにする。
① 仰向けに寝て、手足を伸ばし、目を閉じる。
② 自然に呼吸しながら、吸ったり吐いたりする時の胸・お腹の動きに意識を向ける。
③ 吸う時に「ふくらみ、ふくらみ」、吐く時に「縮み、縮み」と、心の中で唱える。
④ いろいろな考えが頭に浮かんだら、「今、私は考え事をしている」と心の中で自分の状態を確認。それらの雑念を風呂敷に包んで捨てるところをイメージする。心を落ち着けて「瞑想に戻ります」と確認し、再度、呼吸に意識を戻す。
⑤ 慣れてきたら、体の隅々で呼吸しているイメージで、意識を全身に広げてみる。
⑥ 5分程度繰り返す。