国語
河合塾 鹿子島 康二 先生
現代文を中心に、国語科全般の授業を担当。モットーは「語学の才能=努力」で、わかりやすい指導は定評がある。『螢雪時代』特集記事の執筆のほか、「大学受験パスナビ」では入試問題の解説を執筆。
実力を出し切るための準備を徹底する
最後に伸びる“総仕上げ”はこうする!
Point1
1年分通しの過去問演習で合格に必要な点数を把握する
Point2
タイパを考慮して弱点補強・苦手克服に注力
Point3
基礎確認&疑問点解消で得点力の土台を固める
共通テスト後は、配点を想定しながら各受験校の問題をそれぞれ2年分は演習し、時間配分の戦略を練るとともに、合格点奪取に向けてあと何点の上積みが必要かを把握しよう。得点を積み上げるために優先したいのが、弱点補強と苦手克服だ。タイパを考慮して狙いを定めよう。特に、文学史や和歌・漢詩の修辞など、これまでに対策が手薄だった知識事項は狙い目となる。また、とれるはずの点数を落とさないようにすることも大事。そのために、基礎部分を念入りに仕上げるとともに、過去問演習や読解演習での疑問点はその場で解消しよう。試験まで継続的に一定のペースで国語の学習に取り組み、確実に実力を発揮できるよう準備してほしい。
志望タイプ別アドバイス
国公立大志望
過去問だけでなく、模試や問題集も活用して仕上げる
筑波大や大阪大などで頻出の文学的文章や、岩手大などの総合問題は、演習の素材が不足しがち。また、古文・漢文でカギとなる韻文の鑑賞の問題も同様だ。志望校の過去問だけにこだわらず、模試の解説や問題集、他大学の類問も有効活用して対策を完成させよう。
難関私立大志望
全戦全勝を目標に直近の日程から準備する
共通テスト後、私立大の受験までの時間は十分ではないが、本命校だけに注力するのは危険だ。手前の日程から全勝するつもりで準備したい。各受験校の傾向に即して、選択肢の吟味法、古文・漢文の基礎知識、和歌や漢詩の修辞、文学史など、その都度確認しよう。
この記事は「螢雪時代(2025年2月号)」より転載いたしました。
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