まるごと不安解消!
体調・メンタル
医学博士・本郷赤門前クリニック院長
吉田 たかよし 先生
東京大学工学部卒、NHKアナウンサーとして活躍後、医学部に再入学し、東京大学大学院医学博士課程修了。受験生専門の医療機関・本郷赤門前クリニック院長。著書『合格させたいなら脳に効くことをやりなさい』(青春出版社)など。
CASE1
風邪を引いたり本番前に体調を崩さないか心配…
緊張やストレスからコルチゾールというホルモンが増えると、白血球の働きが悪くなり、風邪を引きやすくなります。手洗い・うがい・マスクの基本に加え、抗菌作用のある唾液により喉の潤いを保つことが重要です。飴やガムは必需品です。また、食生活にも要注意。胃腸と脳の状態は連動します。生ものや消化の悪いものは避け、よく煮込んだものを食べましょう。
手洗い・うがい・マスクに加え、飴・ガムで喉に潤いを!
CASE2
毎晩よく眠れなくて、頭がどうも働かない…
試験本番に向けたコンディショニングで最も重要なのが睡眠。頭と体の疲労のバランスが崩れると、不眠や睡眠の質の低下を起こします。その解消には適度な運動が欠かせません。効果的なのが、朝起きてすぐの軽い運動(散歩や体操など)と、就寝3時間前のやや重めの運動(筋トレやランニングなど)。夜間のスマホ使用は脳を覚醒させてしまうのでNGです。
1日2回体を動かして、頭と体の疲労バランスを!
CASE3
「受験票を忘れたら」「本番であがったら」とモヤモヤが止まらない
受験直前のようなストレス状態にあるときは、「こうなったらどうしよう」というモヤモヤした不安が自己増殖しやすくなります。これを防ぐには、不安に感じることを紙に箇条書きにし、可視化することが大事。さらに、そうなったときの対処法まで書いておくと、自分ではコントロールできない不測の事態から予測・対処可能な事態へ認識が切り替わり、不安が軽減します。
不安なことは紙に書き出し、その対処法まで書いておく
吉田先生からメッセージ
人生の試練に立ち向かう自分を客観視してほしい
直前期~本番で問われるのは、体調や感情を管理する自己コントロール力、最後までやり切る粘り強さといった、いわゆる非認知スキルです。皆さんはこうした力を、受験生生活を通して身につけてきたはずです。自分は今、人生の試練に立ち向かう貴重な経験をしているんだ、という客観的な視点で自分を見つめ、ポジティブな気持ちで臨んでください。