受験タイプ別 戦略の違いは?
【私立大】専願タイプ
併願校数を増やし過ぎない
私立大の受験タイプ別に、具体的な受験戦略をお伝えします。私立大専願の人は、まず併願校数を検討しましょう。既に紹介したように、私立大は併願校数を増やすことが可能ですが、金銭的な負担は大きくなりますし、一般選抜での受験を増やし過ぎると心身も疲弊します。
河合塾では、併願校数を検討する目安として、「ダイヤモンド受験」という考え方を推奨しています。出願を検討している大学・学部を「チャレンジ校」「実力相応校」「安全校」に分類し、チャレンジ校と安全校は1~2校、実力相応校は2~3校受験する方法です。こうすることで、併願校を含めて出願先を4~7校に絞り、手堅く合格を確保しつつ、志望度の高い大学の対策にも注力できます。
【国公立大】第1志望 私立大併願タイプ
私立大受験の労力を抑える
国公立大が第1志望で、私立大の受験は併願のみという場合、いかにして私立大受験の労力を抑えるかがポイントになります。国公立大の志望者は、共通テスト対策など、ただでさえやらなければならないことが多いためです。
具体的には、①なるべく共通テスト利用入試で合格を確保すること、②一般選抜で受験する私立大の数を絞ること、③第1志望校の2次試験につながる私立大を受験すること、の3点を意識しましょう。あくまで国公立大が第1志望であることを念頭に、その合格につながる私立大を受験するのが大事です。試験科目が同じであれば対策は無駄になりませんし、試験会場の雰囲気を事前に体験しておけば、第1志望校の受験にも落ち着いて臨めるはずです。
国公立大第1志望者が意識したいポイント
Point 1 共通テスト利用入試をうまく活用
多くの私立大は共通テストの成績で合否が決まる共通テスト利用入試を導入しています。国公立大が第1志望の人は、この方式を最大限に活用して併願の私立大の合格を確保し、第1志望校の対策に時間を使いましょう。
Point 2 私立大の一般選抜受験は厳選
国公立大が第1志望校の人も、私立大を2~3校は一般選抜で受験することをオススメします。第1志望校の前に試験の雰囲気に慣れることができます。ただし、試験は受けるだけで負担になるので、受け過ぎないようにしましょう。
Point 3 第1志望校につながる大学を受験
併願の私立大を受験する際も、第1志望校の2次試験につながるかを意識しましょう。受験する科目が異なると対策の手間が増えるため、第1志望校の2次試験と同じ科目で受験できる私立大を選ぶことをオススメします。