個別試験対策4 本番力養成
本番で慌てないために普段から備えよう
環境面や体調面でも準備を
最後に、本番で実力を発揮するための力をどう養うか、本番にどう備えるか、といった視点で個別試験対策についてお伝えします。
試験中に焦ることの代表例として、初見の問題が出題されることが挙げられます。これに対応するには、普段からの訓練が重要です。また、本番では気が動転して、問題文の読み間違えなど普段ではありえないようなことも起こるので、そのつもりで準備しましょう。
そのほか、試験会場の環境面や体調面でも、本番に向けて備えられることはあります。本番で緊張しそうな場合は、秋ごろの模試であえて校外で実施される模試を受け、周囲に知らない受験生ばかりいる環境を経験しておくといいでしょう。それでも不安なら、併願校の私立大学の一般選抜を受け、場慣れするのもありです。
試験は朝から行われます。夜型生活の自覚がある人は、早めに朝型生活に直しておきましょう。遠方の大学を志望していて受験旅行の必要がある人は、「見知らぬ土地で受験すること」に慣れていない自覚を持ちましょう。普段とは気候が違うなら適切な体調管理も異なりますし、気持ちの不安定にもつながりかねません。
実力が伸びるのは努力した人
現役生は最後まで実力が伸びるので、現在の判定が不安でも志望校は変えないでください。ただし、実力が伸びるのは、地道に努力した人だけです。頑張っていないのに実力が伸びるだろうと安心するのは、ただの過信です。独りよがりにならないよう、周囲のアドバイスにも耳を傾けながら、日々の努力を続けてください。
得点につなげる本番力の養成法
初見の問題への対応力は秋の問題演習を通じて磨く!
秋に取り組む問題演習は、難易度が高いほど、初見の問題が多くなるはずです。こうした普段の演習を通じて、自分で考え、自力で書こうとする姿勢を大事にしましょう。こうした姿勢により、初見の問題への対応力が磨かれます。
志望校の入試で緊張しないよう併願校の入試で場慣れする
志望校の試験会場で緊張してしまうことが心配だという人は、自室や自習室とは別の、いつもと異なる環境で勉強する経験を積みましょう。時間やお金に余裕がある場合、場慣れする意味で、併願校の一般選抜を受けてみてもいいと思います。
終わった教科の手応えは引きずらずに切り替える
試験当日は、終わった教科の手応えはとにかく引きずらないことが大切です。優秀な受験生であっても、午前に受けた教科のことが気になり、モヤモヤを引きずったまま午後の試験に失敗することがあります。切り替えて目の前の試験に集中しましょう。
問題文の読み間違えに要注意!気持ちを落ち着けて本番に臨もう
初歩的なミスですが、本番でよくあるのが問題文を読み間違えることです。普段と異なる状況に気が動転してしまい、いつもはしないような思い込みをして問題文を読み間違えてしまうようです。気持ちを落ち着けて試験本番に臨みましょう。
この記事は「螢雪時代(2024年10月号)」より転載いたしました。
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