私立大志望者の共通テスト戦略
私立大志望者の共通テスト戦略についても紹介する。共通テスト受験が必須ではない私立大志望者にとって、共通テストを受けることにどんなメリットがあるだろうか。
Point1
共通テストを受けるメリット
共通テストを活用して受験ムードに乗ろう!
私立大志望者の共通テスト受験について、立崎先生は「メリットや意義はあります」と断言。攻玉社中学校・高等学校では、実際に多くの私立大志望者が共通テストを受けているという。
具体的なメリットとして立崎先生が挙げるのは「私立大の入試本番前に、共通テストで実戦的な受験経験を積めること」「共通テストを受けることで、受験ムードに乗れること」「結果がよければ、共通テスト利用入試での合格が狙えること」の3点だ。立崎先生は「共通テストを受けない場合、年内最後の模試から2月の私立大入試まで期間が空きます。この間、私立大志望者は受験ムードに取り残されがちです。共通テストを受けることで、世間や周囲の同級生の受験ムードに乗りつつ、実戦的な受験の経験を積むことができます」と説明する。
また、結果次第では共通テスト利用入試で志望校や併願校の合格が期待できるため、「共通テストを受けることで、その後の選択肢を広げる意味もあります」と語る。
Point2
共通テスト直前の戦略と対策
国公立大志望者との本番直前期の違いは?
私立大志望者は、共通テスト直前期はどのような戦略・対策が最適だろうか。立崎先生は「やることは国公立大志望者と変わりません。時間を計りながらの過去問演習が中心です」と解説する。ただし、国公立大志望者との違いとして「私立大志望者は、共通テストの受験科目が国公立大志望者より少なくて済む」と指摘。「科目数が少ないため、本番直前期でも私立大対策と共通テスト対策を並行しやすい」と話す。
高桑先生も「私立大志望者が共通テストを受験する場合、対策法は国公立大志望者と基本的には同じですが、第1志望校の対策を同時並行しやすい点が異なります」と語る。さらに、「これまでに共通テストの対策をある程度頑張り、共通テスト模試で併願校がC判定以上取れている人ならば、共通テスト利用入試での合格を目指せるでしょう」と戦略を説明する。
この記事は「螢雪時代(2025年1月号)」より転載いたしました。
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