<リーディング> 本番を制する解答戦略は?まずは、解答の根拠を明確にするために、問いに関する本文中の記述を丁寧にチェックしよう。遠回りに見えるが、迷うことなく選択肢が選べるので、時間短縮にもなる。次に、正解だと確信した選択肢が見つかったら、他の選択肢はなるべく意識的に見ないようにしよう。自信がないと他の選択肢も確認したくなるが、これでは時間が足りなくなる。最後に、時間配分にこだわりすぎないことである。焦らずに、トータルで時間内に終わればよいと考えよう。
本番解答術 おすすめ!TOP1 情報収集から始め、設問を見て本文への手順を守る
本文を読み始める前に、まずは情報収集。冒頭にある状況設定の説明や太字で書かれている本文のタイトル、資料やイラストなどを見て、本文の主題を把握しよう。次に設問に目を通して、「何が問われているのか?」をチェックする。そのうえで本文を読み進め、設問の該当箇所を見つけたら再度設問に戻り、本文と照らし合わせて解答する。この手順を守ることで、本文の理解度も上がり、設問に直結した読み方になるので、速く正確に解くことができる。
本番解答術 おすすめ!TOP2 間違い探し問題は、「消去法」で解いていく
本文に「書かれていないもの」や「正しくないもの」を選択させるタイプの問題が増加している。Which is not included in ~?のように“not”を含む形になることが多いが、errorやremoveなどの語を用いる場合もある。こうした問題は、本文に書かれている正しいものを、本文を読み進めながら1つ1つ消していく、いわゆる「消去法」によって解くのが正攻法だ。本文を読み始める前に設問に目を通し、こうしたタイプの問題の有無を確認しておこう。
本番解答術 おすすめ!TOP3 「時系列問題」は、本文と設問を往復しながら解く
出来事を時系列に並べさせる問題は、共通テストの特徴的な出題形式である。このタイプの問題では、通常よりも丁寧な読み方・解き方が必要になる。基本的な解答手順としては、まずは選択肢に目を通し、それに該当する記述があれば本文に選択肢の番号を書き込むという作業の繰り返しになる。選択肢が長い場合は、本文をある程度(3分の1または半分程度)読み進めて、そこまでに出てきた内容と選択肢を照らし合わせるというアプローチが効果的だ。
本番解答術 おすすめ!TOP4 本文に出てきたそのままの数字は疑ってかかる
数値に関する問題では、資料や本文に出てくるものと同じ数値を含む選択肢を選びがちだ。例えば、表の中に8:30とあったら、その時刻を含む選択肢に飛びつきたくなる。だが、本文や資料のどこかに「金曜日は1時間早まる」「冬は30分遅くなる」など、注意書きが示されている場合が多い。また、本文に26%とあっても、そのままの数字を含む選択肢は通常誤りで、正解はabout one fourth(約4分の1)などと書き換えられていることに注意したい。
本番解答術 おすすめ!TOP5 マークは2種類の塗りつぶし方を使い分ける
解答時間が不足する主な原因は、英文の読みが遅いからではなく、判断に迷う時間が長いからであろう。そこで、マークシートを塗りつぶす際に、自信がある場合は通常通り濃く塗り、自信がなければ薄く塗る(軽く印だけ付ける)というように塗り分けるとよい。その結果、解答に自信がなくても最終的な確定ではないので心理的に楽になり、先に進みやすくなる。そのうえで最終確認の際に薄塗り部分を再検討し、時間が足りなければすべて濃く塗りつぶせばよい。
<リスニング> 本番を制する解答戦略は?まずは、集中力を途切れさせないこと。特に聞き取れなかった問題の焦りを次の問題に引きずらないことだ。次に、前半(第1~3問)と後半(第4~6問)では取り組み方を変えよう。前半はすべて正確に聞き取ることに、後半は内容(要旨)の把握に集中する。特に後半は情報量が多く複雑で、すべてを頭の中で処理するのは無理なので、必要に応じてメモをとるとよい。
本番解答術 おすすめ!TOP1 音声が流れる前の情報収集に全力集中する
リスニングは、音声が流れる前に勝負が半分ついている、と言っても過言ではない。事前に気を抜いていては絶対にダメ!最大限の集中力をもって、選択肢・イラスト・状況説明に目を通し、可能な限りの情報収集をしよう。これらをチェックすることで、次に流れる音声のテーマや選択肢に関する重要な情報を得られる。第4問以降は「読む時間」が与えられるので、その時間を使えばよいが、第1~3問も小問間のわずかな時間を情報収集に充てよう。
本番解答術 おすすめ!TOP2 積極的に印を付け、メモをとりながら情報を整理する
後半の問題に進むにつれて情報量が増え、頭の中ですべてを整理するのが困難になる。第4問Bや第6問Bのように、メモをとることが推奨されている問題はもちろん、その他の問題でも、問題文や資料、選択肢に印を付けたり、下線や矢印を引いたり、離れた箇所を線で結ぶなど、情報整理は必ず行いたい。メモはあくまで自分専用のものなので、必ずしもきちんと書く必要はなく、頭文字だけとって記号化したり、表に○×だけ付けるなど効率的な方法で行おう。
本番解答術 おすすめ!TOP3 問題音声と同じ語句や同じ数字は罠と考える
リーディングと同様、リスニングでも聞こえたままの表現を含む選択肢は誤答である可能性が高い。正解の選択肢では、同じ内容を別の表現に置き換えている場合が多い。例えば、ワークシート完成型の問題などは、内容を大幅に圧縮して表現している。数値に関しても、そのままの数字ではなく、表現を変えたり(%が分数に置き換えられるなど)、計算を要する(「~倍になる」「~%減る」といった追加情報がある)など、落とし穴に注意しよう。
要注意!共通テスト本番の痛いミス <リーディング/リスニング> しくじった問題の焦りを次の問題に引きずる
<リーディング/リスニング> メモや印を付けずに読み、人物関係や時系列が混乱
<リーディング> 順番を変えて問題を解き、マークミス を犯す
<リーディング/リスニング> 本文と同じ語句や数字 を含む選択肢に惑わされる
<リーディング> 「誤りを選ぶ」問題なのに、正しい選択肢 を選んでしまう
プロのおすすめ!得点が伸びる直前対策 はこれ! TOP1 <リーディング/リスニング> 数値に関する語彙を集中的に学習する
表やグラフを含む問題では、分数や倍数などの数値に関する表現が頻出なので、試験までに強化しておきたい。
TOP2 <リスニング> 単語の正しい発音を再確認する
いわゆる和製英語など、間違った発音を覚えている単語は聞き取れないので、正しい発音を覚え直そう。
TOP3 <リーディング> 時間配分や効率的な解答手順を体得する
時間内に解き終え、見直しもできる時間配分、その前提となる効率的な解答手順を確立しよう。
過去問・模試・予想問題を駆使して万全の態勢を整える 解き終えた過去問や模試は最高の教材だ。間違えた問題や運よく正解したが理解できていない問題を、解答・解説も参照しつつ丁寧に見直そう。不正解の原因、本文と選択肢との表現の相違などを中心に確認するとよい。過去問や予想問題を本番同様に第1問から最後まで解くことも重要だが、苦手な出題形式だけを集中的に解くのも効果的だ。例えば、リーディングの「時系列に沿って事実を並べる問題」や、リスニングの「メモをとりながら条件を満たすものを選ぶ問題」が苦手なら、それだけを集中的に練習する。リーディングは時間配分が重要で、焦って解くと正解率が低下するので、無理なく全体を解答し、見直しもできるペースを体得しよう。大問ごとに細かく時間を決める必要はないが、「試験開始30分でここまでは終わらせたい」など、大まかな目安は頭に入れておきたい。
現状別 あと30日の学習プラン解答の根拠を明確化する練習が得点力アップにつながる。リーディングの場合、選択肢の正誤を判定する際に、こまめに本文の該当箇所と照らし合わせること。リスニングの場合、聞き取った情報をもとにどの点で選択肢を切ったのか、問題用紙に痕跡を残すとよい。
本文の内容はわかっているのに間違えてしまう人は、最初に見た選択肢が正しく思えて他の選択肢を誤りと決めつけてしまうなど、先入観が原因の場合が多い。見直しの際に、頭の中をリセットし、先入観を排除して本文と設問を照らし合わせるというプロセスを習慣化しよう。