生物基礎/生物
駿台予備学校 大森 徹 先生
苦手な生物を得意にさせる救世主として活躍中。『大森徹の入試生物の講義』(旺文社)、『大森徹の最強講義126講 生物』(文英堂)、『理系標準問題集 生物』(駿台文庫)など、わかりやすさで大好評の著書多数。
本番を制する解答戦略は?
実験やグラフを扱った問題では、多くの場合、先に設問内容を見るほうがよい。「どこに注意して実験を読めばよいか?」「何がテーマの実験なのか?」などがわかりやすくなる。また、実験内容に関係なく知識だけで解ける問題を真っ先に解いてしまうと、精神的にも余裕ができる。さらに、共通テストでは連動する問題(問1が解けないと問2に進めない、といった問題)は出題されないので、ある設問で行き詰まっても、いつまでも迷っていないで先に進もう。
本番解答術 おすすめ!TOP1 <生物基礎/生物>
設問ごとに実験を分けて別々に解いていく
実験がたくさん並んでいるとパニックになりがちだが、実験を読む前に個々の設問を見て、例えば「実験1~3の結果から、次の設問に答えよ」という指示があれば、実験4以降は据え置いて、まずは実験3までを読んで、その問題に集中すればいい。設問に関係のない他の実験まで目を通すと、混乱してしまうこともあるからだ。設問ごとに実験を分け、別々に解いていくほうが、余計なことを考えずに済むため実験内容も把握しやすく、早く解ける。
本番解答術 おすすめ!TOP2 <生物基礎/生物>
グラフでは、顕著な「点」に注目してみる
本番の試験では、これまで見たことがないようなグラフが登場する。まずは、「縦軸・横軸が何を示すか?」「その単位は何か?」に注意しよう。次に、大きな特徴をつかむようにし、細かい違いは気にしすぎないことだ。さらに、例えば「100%や0%のときに、どのような値をとっているか?」というように、顕著な「点」に注目してみよう。複数のグラフを見比べるときも、同じ条件になっている「点」どうしを比較すると、スムーズに分析することができる。
本番解答術 おすすめ!TOP3 <生物>
消去法を使って選択肢を絞り、時間を短縮する
多くの選択肢を1つ1つ検討していると時間が足りなくなる。そこで積極的に消去法を使うとよい。明らかに誤りとわかるものから除外していこう。組合せの選択肢の場合も、明らかな誤りだと断定できる内容を1つでも含んでいる選択肢を消すだけで、選択肢の数を一気に2~3個に絞ることができる。消去法はこのように時間短縮に役立つだけでなく、解答に自信がなかったり、正解がズバリわからなかったりするときにも有効な手段になり得る。
要注意!共通テスト本番の痛いミス
<生物基礎/生物>
解けない問題で迷って時間を浪費する
<生物基礎/生物>
消去法を使わず、正解選択肢が見えない
<生物基礎/生物>
素直に考えれば解けるのに、難しく考えて行き詰まる
<生物>
数字ばかりを気にして桁数を注視しない
<生物>
実験材料や単位を見落として混乱する
プロのおすすめ!得点が伸びる直前対策はこれ!
TOP1 <生物基礎/生物>
誤りの選択肢の理由を研究する
誤りの選択肢がどの実験から誤りと判断できるかを研究することで、自信をもって選択肢を選べるようになる。
TOP2 <生物基礎>
遺伝暗号と免疫を重点的に演習する
この2つの単元は、「生物基礎」で最も考察系の出題が予想され、強化すれば高得点につながりやすい。
TOP3 <生物>
複数の単元にまたがる問題を演習する
分野横断型の問題は必出。単元ごとの問題演習だけでなく、複数の単元にまたがる問題も積極的に演習したい。
「演習→研究→弱点補強」を最後まで繰り返し行う
直前のこの時期、教科書や参考書などを最初から復習する時間はない。対策の軸は演習。制限時間を設け、時間配分にも注意して実戦的な演習を行おう。「答え合わせをして終わり」は厳禁。考察過程が正しかったかを研究するとともに、弱点を発見して補強していくことが重要だ。その際、発見できた弱点、考察過程でつまずいた点、ミスの原因など、気づいたことをメモするノートを作っておくとよい。最終的な詰めの段階で、その「弱点集約ノート」が大きな効果を発揮する。さらに、知識に関しては、用語を答えさせるような問題はいっさい出題されないので、名称を暗記するのではなく、その用語の意味や定義などを中心に復習しよう。