地学基礎/地学
河合塾 田中 理代 先生
河合塾では、受験生に「地学」の面白さを理解してもらいたいと30年以上講師を務めてきた。現在も共通テストをはじめとする入試問題の傾向を研究し、全統模試やオープンなどの問題作成プロジェクトに携わっている。
本番を制する解答戦略は?
本番は時間制限が厳しいので、時間配分が重要なポイントになる。自分の実力を十分に発揮し、確実に得点するには、まずは自分が得意な科目の得意な分野から解答し始めて、確実に得点を確保することだ。難しい問題にこだわりすぎて解けるはずの問題をとりこぼすことがないよう、時間がかかりそうな問題は後回しにして平易な問題から先に解いていこう。計算や単位の確認、マークシートが正確に記入されているかといった最終チェックも怠らないこと。
本番解答術 おすすめ!TOP1 <地学基礎/地学>
ポイントに印を付けながら問題文を読む
問題文が長いと、問いに必要だと思われる部分だけを読んで前後は適当に飛ばし読みしたために、結局のところ要点をつかめず、また読み返して時間を無駄に使ってしまう受験生が多い。そのような二度手間を防ぐために、ポイントになると思われる語句や条件、数値などに、自分で決めた印(線や破線、囲みなど)を付けながら、問題文を読んでいくとよい。また、文中の「ただし」や「なお」に続く条件は最重要情報なので、絶対に見落とさないこと。
本番解答術 おすすめ!TOP2 <地学基礎/地学>
図に情報を書き込んだり、自分流の図を描く
地質図や天気図、物理量や実験結果を示すグラフなどを題材とする問題は、問題文で与えられた条件(地質図なら地層の岩石名や堆積構造、化石など。天気図なら気圧や風向き)を図に書き込んでから解答に取り組むと効率的だ。また、地学現象が文章や数値だけで示されている場合は、自分で簡略な図を描いてみると、複雑な内容が整理されて解法が見えてくることがある。頭の中だけでなく、余白を使って、手を動かして問題を解いていこう。
本番解答術 おすすめ!TOP3 <地学基礎/地学>
見慣れない図や現象は、問題中にヒントを探る
共通テストでは、新傾向の問題や探究活動を主題とした問題で、見慣れない図や聞いたことのない現象を題材にした問題が出題される可能性が高い。しかし、そのような図や現象は、自分だけでなく他の人も見たことがないはず。ひるむ必要はない。見慣れない図を扱う場合、問題文や図の中に解法につながるヒントが必ず示されているので、基本的な知識を用いて案外簡単に解けるケースが多い。落ち着いて問題を読み込み、ヒントを探り当てよう。
要注意!共通テスト本番の痛いミス
<地学基礎/地学>
問題文の但し書きや太字の条件を見落とす
<地学基礎/地学>
計算はできたのに、単位の変換や桁数を誤る
<地学基礎/地学>
天気図や地質図で方位を見落とす
<地学基礎/地学>
時間配分をミスして、全問題に手が回らない
<地学基礎/地学>
誤文を選ぶ設問で、正文を選んでしまう
プロのおすすめ!得点が伸びる直前対策はこれ!
TOP1 <地学基礎/地学>
1年分の模試を解き直して仕上げる
模試は1年間に全範囲を網羅するように作成されている。1年分の模試を解き直すことで、全範囲を復習できる。
TOP2 <地学基礎/地学>
教科書などの図や写真を確認する
例年、各分野の問題で図やグラフ、写真が用いられている。図中の数値や単位、その解説までしっかり確認しよう。
TOP3 <地学基礎>
環境問題と自然災害の要点を整理する
例年、環境問題や地学現象に関わる自然災害を題材とした出題がある。表などにまとめて要点を把握しておこう。
教科書の図や写真を確認し、模試を解き直して仕上げる
直前期の対策として非常に効果的なのが、これまでに受けた模試を解き直すこと。その際、間違えた問題だけでなく、すべてを解き直そう。特に正解でない選択肢を丁寧に確認することが重要だ。また、共通テストでは図を多用して問題が作成されているので、再度、教科書の図や写真をチェックしておこう。加えて、教科書の探究活動で実験や観察の手順、考察の方法などを押さえておくと、考察問題を解くときに役立つ。そして、模試の解き直しや、教科書の再確認の際に気づいたことをカードに書き溜めておこう。このカードを繰り返し確認し、習得できたものから除いていくと、残ったカードは試験当日の心強い最終確認アイテムとなる。