オープンキャンパスとは、大学が主に高校生に向けてキャンパスを公開するイベントのこと。近年は年間を通して複数回実施する大学が多くなっています。
普段は公開されていない大学の授業や研究室を見学できたり、教職員や学生の話を直接聞けたりと、高校生にとっては大学の実態を知る絶好のチャンスです。
百聞は一見に如かず。憧れの大学を自分の目で見て肌で感じて、大学のホームページや大学案内からは得られない、リアルな情報を入手しましょう。
パスナビでもオープンキャンパスの情報を検索できます。ぜひ、活用してみましょう。
オープンキャンパスに参加する際にはどのような点に注目すればよいのか、チェックポイントを紹介します。
オープンキャンパスに参加するということは、その大学に何らかの魅力を感じているということ。
自分が「いいな」と思ったその大学の特徴や興味をもった点について、実際に自分の目で確かめましょう。
例えば、「小規模でアットホーム」ということに惹かれたのであれば、実際はどのくらいの規模感なのかをキャンパスに身を置くことで感じとる、教員一人当たりの学生数を職員に確認するなど、意識的にアンテナを張って情報を集めましょう。
大学で学べることの概要は、大学のホームページや大学案内で知ることができますが、オープンキャンパスに参加することで、より細かく深いところまで知ることができます
学生や教授によるゼミ・研究室紹介や、高校生が参加できる模擬授業などが開催される場合は、積極的に参加してみましょう。
また、オープンキャンパスでは学生や教職員と直接話す機会があるので、大学で何をどのように学んでいるのか、おもしろい授業・特色のある授業は何かなど、具体的に質問をしてみることをおすすめします。
オープンキャンパスの大事なチェックポイントが、大学の施設・設備。
写真のイメージよりも狭かった、設備が古かった、いつも混んでいて利用できない…なんていうのはよくある話。入学後にガッカリしないためにも、オープンキャンパス時に確認しておきましょう。
図書館、講義室、ラボ(研究室・実験室)、学食といった施設やその設備面はもちろん、意識して見てほしいのが、学生が自由に使えるオープンスペースです。
高校までとは異なり大学では授業のない空き時間がけっこうあるので、その時間を過ごす場所は重要です。勉強をしたり友だちと集まったりできる場所がどこにどのくらいあるのか、長時間過ごしても快適かなど、確認しておきましょう。
また、スポーツやサークル活動に力を入れたい人は、その活動をするための施設・設備も要チェック。グラウンドや体育館、武道場、サークル棟などものぞいてみましょう。
オープンキャンパスに参加する最大の意義・目的は、大学の醸し出す雰囲気を感じ取ること。大学の規模や歴史・伝統、キャンパス内の建造物や空間、学生のカラーや表情、教職員の対応ぶりなどにより、大学によって雰囲気は大きく異なるものです。
また、同じ大学でも、例えば自然が豊かな郊外型のキャンパスと街なかにある都市型のキャンパスでは雰囲気がまったく違います。
オープンキャンパスでは、直感も大切に。「なんかいいな/なんか違和感あるな」「自分に合っていそうだな/自分には合わないな」「落ち着くな/居心地が悪いな」「ワクワクするな/ときめかないな」…そんな感覚を大事にしてください。
オープンキャンパス参加時には、大学周辺の環境も要チェック。街なかなのか郊外なのか、どのような雰囲気の地域なのかといったことから、コンビニや飲食店などの店舗の有無まで、できれば散策する時間を設けてみましょう。
余裕があれば、下宿した場合を想定して家賃相場までチェックしておけるとベター。不動産屋の軒先に張り出されている物件案内を見てみましょう。
なかには、例えば「もともと京都に興味がありそこで学んでみたい」のように、街に惹かれて大学を選ぶケースもあるでしょう。その場合は、少し範囲を広げて、街全体の環境を見ておくのがおすすめです。
キャンパスへのアクセスは実はとっても重要。例えば「東京」と言っても都心から郊外までエリアはかなり広く、アクセスもまったく異なります。
自宅から通う場合は、キャンパスまでどのくらいの時間がかかるのか、乗り換えは便利かなどをチェック。下宿する場合は、どのエリアに住むとどのくらいの時間がかかるのかまでチェックできるとベターです。
郊外にある大学のなかには最寄駅と大学を結ぶスクールバスを出しているところも多いですが、その場合は所要時間と本数を確認しておきましょう。
また、自転車やバイクでの通学を認めているかどうかも要チェック。駐輪場・駐車場の設備も合わせて確認しておくとよいでしょう。
オープンキャンパスは、入試について教職員に直接聞くことができる絶好のチャンス。最近は入試方式が多様化しており、各大学が発表する募集要項やホームページの情報だけでは、どの方式が自分に向いているのかを判断するのが難しくなっています。
オープンキャンパスでは、個別に入試について相談できる場が設けられているケースが多いので、積極的に活用しましょう。
また、過去問を配付したり入試対策講座を開いたりする大学もあります。相談会や講座については事前申し込みが必要なケースもあるので、ホームページなどで確認しておきましょう。
コロナ禍の影響をきっかけに、オープンキャンパスをオンラインで開催する大学も出てきました。
自分の目で見て確かめる、雰囲気を肌で感じるという意味ではキャンパスを訪れるに越したことはありませんが、遠方の大学にも距離や時間、費用などを気にせずアクセスできるというメリットもあります。
さまざまな事情により実地でのオープンキャンパスに参加できない場合には、オンラインでの参加を検討してみましょう。
なかにはオンラインで入試相談会などを開催している大学も。事前予約が必要なケースがあるので、大学のホームページなどであらかじめ確認しておきましょう。
自分に合った志望校を選ぶためには、大学のリアルを肌で感じることができるオープンキャンパスへの参加は「必須」と言えます。
なぜなら、そこで得られた情報は、まさに自分の五感を使って集めたものだから。客観的な情報も大事ですが、「自分に合っている大学選び」のためには、主観的、感覚的な情報が不可欠です。
気になる大学については、オープンキャンパスに参加することを強くおすすめします。
今回お伝えした「オープンキャンパス」という観点や、以前の記事でお伝えした他の観点も含めて、さまざまな角度から志望校を多角的に比較・検討し、自分に合った志望校を探し出してください。
しっかりと学習計画を立てるためには、大学受験の流れを押さえておく必要があります。
まだ志望校を決めていないという人も、まずは大学受験のスケジュールを頭に入れ、自分がこれからどのような1年間を送るのか、思い描いてみましょう。
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