受験期の過ごし方[試験前日・試験後 編]

試験の前日は受験生の緊張や不安がピークに達するとき。事前に試験後の流れまで見据えて、落ち着いて試験本番に臨みたいところです。
本記事では、試験前日の過ごし方ややるべきことから、試験当日の持ち物や想定しうるトラブル、特に国公立大入試だけではなく私立大入試にも広く用いられている共通テストについては、テスト後の流れなどについても解説します。
大学受験まるわかり

●この記事の目次
試験前日の過ごし方は?
試験当日の心得は?
共通テスト後の流れは?
「何が起こっても大丈夫」と思える備えを!

試験前日の過ごし方は?

試験前日は、普段通りに過ごすのが鉄則。

翌日に備えて持ち物を準備したり、会場までのルートを確認したり、試験本番の注意事項を改めて確認したりして、身も心も整えておきましょう。

食べるものも、試験前日だからといって張り切りすぎず、普段食べ慣れたものを口にするのがおすすめです。

夜は早めに就寝を。緊張のあまりなかなか寝付けないときは、寝ないとダメだと焦るのではなく、目を瞑ってリラックスを心がけましょう(それだけでも心身が休まります)。

受験科目の最終チェック

これまで解いた問題の解き直し、まとめノートの見直し、自信がない分野の確認など、翌日の試験科目について最終チェックを行いましょう。

試験開始直前まで見直したい事項については、「これだけは絶対に」というものに絞り込んでメモやノートにまとめておくと、荷物も減り、試験会場で重宝します。

試験当日の天候・気温をチェック

試験当日の天気予報は必ずチェックしておきましょう。

悪天候が予想される場合は、雨具の準備はもちろん、交通機関が乱れることを予想して出発時刻を早めるなど調整が必要です。

雪で足元が悪い地域の場合は、冬靴や長靴など歩きやすい靴や替えの靴下を用意しておくと良いでしょう。

また、会場の室温は事前に予測が立てにくいため、膝掛けやマフラー、カーディガン、カイロなど、着脱ができ温度調節のしやすいものを持参するのがおすすめです。

持ち物をチェック

持ち物の準備・確認は、必ず前日までに行いましょう。

あまり荷物が多くなりすぎないよう、重たい問題集や参考書は数を絞り込むのがコツです。

机上に置いていいもの・ダメなものを確認

試験中は、カンニングや不正行為につながるものは、机上に置くことや身につけることが禁止されています。

特にスマートフォンについては、試験中は電源をオフにしてカバンにしまうように指示があり、ポケットなどに入れていても不正行為と見なされるので注意が必要です。

一般的には以下のようなルールになっていますが、必ず事前に大学ホームページや募集要項を確認しておきましょう。

試験当日の心得は?

試験当日は、事前のシミュレーション通りに早めに起床し、朝食をとり、予定時間通りに試験会場に向かう…というのが基本です。

一方、先輩たちの声を聞くと、大小さまざまなミスやトラブルに遭遇した人が多かったようです。

先輩の体験談を参考に、事前に想定できることは予防を心がけ、当日の急なアクシデントに備え、焦らず対応できるよう対処策を考えておくと安心です。

共通テスト後の流れは?

大学入試の中でも特に共通テストについては、1次試験としての意味合いが強いため、試験後の流れを押さえておくことが重要です。

事前におおまかなスケジュールを頭に入れておきましょう。

自己採点以降のスケジュール

共通テストは、1月中旬に2日間にわたって実施されます。

試験当日中に大学入試センターから正解が発表され、これをもとに受験生は自己採点を行います。

【外部リンク】大学入試センター発表の正解ページ

多くの場合は、大手予備校などが実施する「共通テストリサーチ」にデータ(自己採点結果)を提出。そこで出た合格可能性や倍率等をもとに、出願校(国公立大一般選抜2次試験)を最終決定し、1月下旬から2月上旬にかけて出願を行います。

パスナビでは、 共通テスト得点率検索合格最低点検索 入試科目検索 などを利用して志望校を絞り込むと良いでしょう。ぜひ、活用してみてください。

※共通テスト得点率は、河合塾提供のデータとなります。共通テストリサーチを元にしたデータは2024/1/25(木)の更新を予定しています(記事公開時は1/22更新を予定しておりましたが、25日となります。謹んでお詫び申し上げます)。

並行して、試験の数日後には大学入試センターから平均点等の中間発表があり、科目間の得点調整実施の有無が発表されます(科目間の平均点に一定以上の差がある場合は、得点調整を実施)。

さらに、2月上旬には平均点等の最終発表が行われます。

なお、成績の本人通知(出願時に希望した人のみ)については、4月1日以降に行われます。

併願校受験後のコンディショニング

共通テスト後から国公立大2次試験までの間(1月下旬〜)には、私立大一般選抜の個別試験が実施されます。

私立大については、受験生の多くが複数の大学・学部を併願するため、この時期は毎日のように試験が続くケースもあります。

そうしたなか重要になるのが、併願校の受験後、本命校を受験するまでの間の心身のコンディショニングです。

以下を参考に、本命校の試験でベストを尽くせるよう、調整を行いましょう。

・併願校に合格した場合

併願校に合格した場合は、ホッとひと安心していることでしょう。

ここで気を緩めないことが肝心です。

あくまでも本番は本命校の試験ですから、併願校に合格した勢いはそのまま、強い意志をもって最後まで走り抜きましょう。

・併願校に不合格だった場合

併願校とはいえ、不合格だと落ち込んでしまうかもしれません。

併願校の試験で明らかな敗因があればその反省を活かし、同じミスをしないようにすれば大丈夫。

気持ちを切り替え、まだまだこれからと前を向いて進んでいきましょう。

・本命校の受験までに併願校の合否が判明しない場合

合否は判明していなくても、本命校の受験の練習には十分になっています。

本番ならではの緊張感を経験したことで、心構えもできたはず。

「合否が判明していない=試験日程が詰まっている」ということなので、十分に疲れをとったうえで、本命校に臨むようにしましょう。

また、場合によっては、本命校の受験後に併願校を受験する場合もあるでしょう。

以下を参考に、パターンを想定しておきましょう。

・本命校に合格した場合

本命校に合格した場合は、大喜びしていることでしょう。

その後の併願校については、予定通り受験するのも、受験を取りやめるのもあり。

自分の心身のコンディションも考慮して、判断しましょう。

本命校の入学手続きだけは、忘れずに!

・本命校に不合格だった場合

本命校に不合格だった場合は、とにかく気持ちの切り替えが大事。

明らかな敗因があればその反省を活かし、まだまだチャンスはあると前向きに進んでいきましょう。

・併願校の受験までに本命校の合否が判明しない場合

合否が判明していないと落ち着きませんが、ここは頭を切り替えて併願校の受験に集中しましょう。

本命校が終わったからと、気持ちを切らさないことが大切です。

「何が起こっても大丈夫」と思える備えを!

試験当日・本番には、何が起こるかわかりません。

「〜になったらどうしよう」とビクビク恐れるのではなく、「何が起こっても大丈夫!」とドーンと構えたいところ。

そのためには、万一のアクシデントやトラブルに備えて対処法を考えておくことが大切です。

また、共通テストや併願校の試験は「試験が終われば終了!」ではなく、その先に本命校の試験本番が待っています。

短いようで長い受験シーズン。途中で息切れしないようスタミナをつけ、かつ、コンディションを整え、第一志望校の合格を掴み取りましょう。