何にどれだけお金を使う?
大学生の1か月の収支例とは
◆大学生の1か月の収支例(全国平均)・自宅生の場合
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◆大学生の1か月の収支例(全国平均)・下宿生の場合
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※全国大学生活協同組合連合会2023年調べ。費目ごとの平均値を四捨五入して表示しているため、各費目の合計と、収入合計・支出合計が一致しない場合がある。
最近の大学生は堅実に
生活している人が多い
高校時代とのお金の使い方の違いについて知るために、大学生がどんなことにお金を使っているのか、具体的に見ていこう。
上に示したのは、全国大学生活協同組合連合会がまとめた大学生の1か月の収支例だ。それぞれ、自宅生は実家暮らしの学生、下宿生は親元を離れて一人暮らしをしている学生を指す。
齋藤先生によると、月々の収支例から、最近の大学生の堅実な生活ぶりが見て取れるという。「下宿生は住居費が発生しているものの、高額ではありません。また、自宅生も下宿生も、収入の1~2割以上を貯金・繰越に回しています。大学生の多くが、支出を抑えながら堅実に暮らしている様子がわかります」と解説する。
一人暮らしの住居費は
生活費の半分近くになる
ただし、上で示した収支例は全国平均であることに注意が必要だ。特に住居費は、同じような間取りの物件でも、生活する地域によって金額に大きな差が出る。築年数や便利な駅の近くの物件かどうかなど、住居費の高低に影響を与える要素も多い。
自宅生と比べて下宿生の支出額が高い理由が、この住居費の存在だ。収支例を見ると、下宿生は月々54,130円の住居費が発生している。不動産に関しても相談を多く受ける齋藤先生は、「一人暮らしをすると、高校までにはなかった住居費の負担が生じます。生活費の半分近くを占める大きな固定費であることを意識して、収支の計算をしましょう」と注意喚起する。