受験お役立ち情報
2024.09.05
エントリーとは、「総合型選抜を受験するための予約」のことで、総合型選抜の場合、早いところでは6月頃から受付を開始する。WEB上で自身のプロフィールを入力するだけでエントリーが完了するケースもあれば、「エントリーシート」の記入が求められる事もある。また、一部の大学ではエントリーシート以外にも複数の書類の提出を義務付けたり、エントリーの際に事前面接を行う学校もある。
最も気をつけなければいけないのは、事前にエントリーをしておかないと出願が認められないことがある点だ。エントリー自体は複数校に対して可能なため、併願校であってもエントリーはしておくことをおすすめする。
出願とは、「受験するための申し込み」のことで、総合型選抜の場合9月頃から受付を開始する。エントリーが不要な場合もあるが、出願にエントリーが必要な場合は、エントリー時期を過ぎてしまわないように注意しよう。指定された期間内に出願し、願書が受理されると、受験番号や受験票が発行され、それを持って受験に臨むことになる。また、願書郵送の前後には受験料の振り込みも必要となるので、忘れずに対応しよう。
エントリーと出願の比較ポイントは以下の4点だ。
エントリーも出願も、実際の試験の数ヶ月~数週間前に行うことなので、事前にスケジュールをチェックしておこう。
総合型選抜は、9月1日以降からスタート、また合格発表日は11月1日以降と文部科学省より定められている。そのため、一般選抜に比べて準備も前倒しで行う必要がある。
また、総合型選抜の日程は大学や学部によって異なる。一般選抜にある全学部共通日程のように統一されていないため、出願時期が大学や学部によって違うことに注意しよう。例えば、下表の近畿大の例を見てみよう。出願開始日、出願期間、そして試験日などが学部別に異なっている。このようなケースもあるため、自分が受ける大学や学部の要項を見て、しっかり計画を立てよう。
まずは、志望大学の募集要項をチェックすること。不明点がある場合は、直接大学に問い合わせることもできる。オープンキャンパスや説明会の際に、実際に受験を経験した先輩や、大学の担当者に直接質問するのもいいだろう。複数の大学を比較する際は、「螢雪時代」のような受験情報誌などで、情報を見比べておくのも重要だ。
学校の進路相談室に行けば、受験情報誌やパンフレットなどを見ることができるため、なにか調べたいことがある場合は進路担当の先生に聞いてみよう。
調査書(内申書)は、高校での学習態度や学校生活について記述されたもので、大学受験での提出が義務付けられている。特に総合型選抜(AO入試)では、学力試験の代わりに調査書が重要な役割を果たすため、必ず用意しよう。
調査書は1つの大学に1通必要で、複数の大学を受験する場合は予備をもらっておこう。生徒数が多い高校では発行に時間がかかることがあるため、早めに準備しておくことをおすすめする。調査書の配点は一般選抜では低めだが、総合型選抜(AO入試)や学校推薦型選抜では高くなる傾向がある。
また、大学側は調査書で高校時代の単位取得状況や欠席回数を確認しているため、普段から遅刻・欠席は極力避けるようにしよう。
総合型選抜(AO入試)・学校推薦型選抜で重要な「志望理由書」は、入学したい理由をまとめる書類だ。大学側は、志望理由書を使って受験生の適性や求める人物像(アドミッション・ポリシー)が大学と合致しているかを判断する。志望理由書は学校側に自分を売り込むものであり、合否を左右する重要な書類といえる。
また、個人面接や集団面接でも、志望理由書の内容を元に質問されることが多いため、提出前には必ずコピーを取り、面接前に質問のイメージトレーニングをしておくのをおすすめする。
自己推薦書・自己PR書は、自分自身の強みや特長、過去の経験などを述べる書類である。「志望理由書」と混同してしまう人も多いが、その違いは下記の通り。
志望理由書:その大学に入りたい理由を説明する文書
自己推薦書・自己PR書:大学に対して自分をアピールする文書
自己推薦書・自己PR書は、面接官や審査員に対して、自分の価値を効果的にアピールする役割を果たす。自分を売り込むための重要な書類である。
卒業(見込み)証明書は、在学中の学生が特定の時期に卒業する見込みであることを証明する書類である。氏名、在学期間、予想卒業日、発行日、発行者情報などが記載されており、進学時に応募資格を満たしていることを示すために提出される。
英語の資格試験などの資格・検定の証明書の提出が求められるケースがある。また、高校時代の活動について記す「活動報告書」などの書類にも証拠としてコピーの添付ができる。出願時に必要になるため、資格試験の成績証明書については大切に保管しておこう。
総合型選抜(AO入試)は専願の大学も多い。総合型選抜の考え方として、大学のアドミッションポリシーと自分の適性を見極めて出願となるため、出願校=第一志望校というのが基本となる。
ただ、他大学との併願や、同じ大学の他学部との併願を認めている大学もある。専願か併願可かは、募集要項で必ず確認をしておくこと。
出願にはいくつか条件があることが多く、オープンキャンパスへの参加が出願条件となることもある。そのほか、特定の成績基準や英検やTOEFL、IELTSなどのテストスコア、推薦状の提出が求められる場合がある。事前に出願先の条件をしっかりと確認し、必要な書類や条件を満たすための準備を早めに行っておくことが重要である。
必要書類の一部は郵便局で郵送するものもあるので、早めに確認しておこう。総合型選抜の出願は、「簡易書留郵便」もしくは「速達・簡易書留郵便」で郵送するのがよい。
「簡易書留」や「速達・簡易書留」ならば、きちんと郵便物を出したことや配達されたことを証明できる。そのため、ポストでの普通郵便の投函は避け、必ず郵便窓口で手続きをしよう。加えて郵送する場合の宛先は手書きではなく、大学側が用意した「宛名ラベル」を印刷し、封筒に貼り付けることが多い。
ただし、郵送の方法を大学側が指定している場合があるため、募集要項で必ず確認しておこう。また郵送の場合、出願書類提出の締め切りが「消印有効」なのか「必着」なのかも指定されているケースがあるのでよく確認しておこう。
試験に合格したのち必要になるのが入学金の納付だ。入学金と大学1年生の授業料を合わせた「初年度納入金」の納付が必要となるが、総合型選抜・学校推薦型選抜の場合一般選抜よりも早く納入する必要がある。
お金のことについては募集要項等にも記述があるので、保護者と相談しておこう。入学金の納付タイミングは合格後数週間というケースもあり、学資保険の満期のタイミングや教育ローンを借りる時期などを十分に確認しておく必要がある。
まずは、普段の生活の中でできることを精一杯やろう。課題提出をきっちりやる、定期テストで平均点以上をとる、評定平均値をあげられるように日々の学習に取り組む、など普段から意識してできることはたくさんある。
英語の検定試験などの資格を取っておくことや、留学(15日以上)をすることで、語学力をアピールすることができるだろう。また、ボランティア活動、生徒会活動、地元の行事などに参加することで、主体性をアピールすることも大切だ。
総合的な探究の時間や、自由研究、課題研究で、自分の興味のある事を研究し、まとめることも重要だ。できれば学内外のコンテストや発表会で発表するといいだろう。部活動に打ち込むことも、学生生活で頑張ったこととしてアピールできる。
総合型選抜では「なぜその大学が良いのか」「学部では何を学びたいのか」などを、エントリーシートに書いたり面接で話したりする。その大学での学びのイメージを高めるためにも、オープンキャンパスには、積極的に参加しよう。
私立大を総合型選抜で受験し、合格した先輩に、出願の時に意識したほうがいいことについてお話を聞きました。
私が受験を経験し、出願の時にやってみた方がいいと感じた点を3つ紹介したいと思います。
1つ目は、作成したエントリーシートを担任や担当教諭以外の先生にも見ていただくことです。エントリーシートの中には教科を横断した視点で考えて書く内容もあるため様々な教科の先生に見ていただけると内容がより良くなります。私は歴史学科志望だったので日本史の先生が担当でしたが、理科が専門の校長先生に自分からお願いして見ていただきました。
2つ目は、たくさんの人と面接練習をすることです。面接では敬語を使いながら対話を進めるため、普段から意識して敬語を使っていない場合は注意が必要です。このため多くの先生に面接練習をお願いすることで、自然と敬語で自分の考えを述べる事ができます。私は面接練習を14回行いました。是非挑戦してみてください!
3つ目は、エントリーシートに記入する文字の大きさを確認することです。私は当時、エントリーシートの原稿をパソコンで作成していました。ところが、エントリーシートの内容を手書きで記入してみると記入欄が足りず、いつもより文字を小さくして記入するしかありませんでした。結果的に志望理由書が完成した時にとても見づらくなってしまったので、最初に紙に書いてみることで自分の文字の大きさを確認することをおすすめします。
2025年度入試以降は、新学習指導要領の学びを受けた高校生が受験にのぞむ年度です。それに伴い、入試制度の変更を予定する大学も増えています。最新の募集要項を取り寄せ、それに基づいて行動しましょう。昨年度資料や「先輩の受験報告」が通用しない場合があることも念頭に置いておきましょう。WEB出願を取り入れる大学も増えてきました。不慣れな場合もあるでしょうから、期限に余裕を持った行動が望ましいです。受験や入学手続き日程も含め、スケジュール管理をしっかり行いましょう。
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