
小船 幹生 先生
京都大理学部を卒業後、同・大学院高エネルギー物理学専攻修士課程を修了。欧州原子核研究機構で研修後、東京大理科三類に合格。現在、予備校や中高一貫校では数学・情報科、大学では統計学・情報系資格の講師として教鞭をとる。

これから1年間、大学合格を目指していくうえで、特に意識したいのが時間の使い方です。試験までの限られた時間の中で、日々の勉強時間を十分に確保し、無駄なく有効に使うことができるかが、1年後の合否を左右すると言っても過言ではありません。
しかし、部活動で忙しかったり、ついスマホの動画に見入ってしまったり、勉強に手をつけること自体のハードルが高いという人も多いことでしょう。そんな人は勉強を「習慣化」することです。これでハードルは一気に下がります。簡単なやり方を紹介しましょう。それは、決まった合図(トリガー)で勉強を開始し、予定した勉強が終わったら自分にご褒美(報酬)を与えるというシンプルな方法です。開始の合図は「眼鏡をかける」「椅子に座る」など、終了後のご褒美は「スマホを○分見る」「好きなお菓子を食べる」といった感じです。毎日これを続ければ、勉強を日常の流れの中に自然と組み込むことができます。


また、勉強を始めるとき、その都度「これから何をやろうか…?」と考えていると、意外と多くの時間を無駄にするだけでなく、意志決定で脳のエネルギーを消耗し、やる気や集中力を削がれてしまいます。そこで、その日に「どの科目の何を、どのくらいやるか」を、あらかじめ決めておくことが大事です。
私のおすすめは「サイクル学習」。毎日の勉強の「科目の順番・時間・学習内容」を固定し、毎日同じサイクルで勉強するというものです。科目や学習内容が多い場合は複数のサイクルを用意し、それぞれ曜日を決めて回します。最初はストレスを感じても、毎日続けて慣れてしまえば、脳にとってストレスフリーの習慣となり、学習効率もアップします。
限られた時間を活かすうえで、もう1つカギとなるのが、電車やバスでの通学時間、予定の合間の空き時間といった、いわゆる「スキマ時間」です。この時間の使い方をひと工夫したいところ。おすすめは、暗記物のインプットなど、短時間で集中をぐっと高めて行うやり方です。慣れてくると集中度・効率が上がり、日々の達成感も大きく変わります。
時間は平等に与えられた資産ですが、使い方次第で受験結果も生活の質も大きく変わります。今こそ学習スタイルをアップデートして、合格と日々の充実感を両立させる“最強の時間術”を身につけましょう。
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