
夏休みが終わったのに、学力が上がった実感がない……。焦りもあるし、何より心が折れそう……。そんな受験生のために、モチベーションを研究する外山美樹先生に助言を依頼。前向きな気持ちで勉強するコツを聞きました!

とやま・みき◎筑波大学大学院博士課程心理学研究科中退。博士(心理学)。専門は教育心理学で、モチベーションの研究をしている。著書に、『勉強する気はなぜ起こらないのか』『「がんばれない」心で何が起きているか』(ともに筑摩書房)、など。

新しい知識を理解したり、難しいことを考える行為は、脳にとって負担が大きい作業です。勉強はそうした行為の繰り返しですから、脳が疲れてしまって当然です。
さらに勉強は、即時報酬が得られないものです。逆にスマホなどは即時報酬の最たる例で、手を伸ばせばすぐに楽しさを与えてくれます。でも、勉強はいま必死に努力しても、合格という報酬が手に入るのは数か月後。模試の志望校判定や偏差値も相対評価ですから、結果につながっている実感を得にくい構造です。人間は、目の前の小さな利益に引き寄せられがちな特性があります。未来の報酬が大きくても、即時報酬が得られない勉強という行為を、魅力的に感じられないんですね。
また、「勉強しなきゃ」「親や先生をがっかりさせたくない」という期待やプレッシャーが強いと、勉強はつらくなります。勉強を、自分の価値を証明するためのものだと捉えてしまうと、劣等感や自己効力感の低下につながり、「努力しても意味がない」と考えてしまいます。
一番良いのは、自分の意志で勉強そのものを楽しむことですが、それができたらこの記事を読んでいませんよね。なので、勉強がつらくても、継続する工夫を紹介します。
その前に知っておいてほしいのは、つらさをゼロにすることは不可能なこと。皆さんが目指すべきは、「余計なつらさを減らし、無理なく続けられる状態を作ること」です。

利益を得られると、ヤル気になれる!
得意なことは、苦にならない!
義務だと思うと、罰のように感じる……
洗顔や歯磨きのように、自然と始められる!
誘惑がなければ、苦しい気持ちも生まれない!
何のために勉強するのかを自覚すると、ヤル気が湧いてくる!
具体的な方法は、次ページから!
自分の状況に合わせて、実践してみよう!
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