共通テストの「問題作成方針」に明記されているように、思考力・判断力・表現力を問う出題傾向は強まると予想されます。どの教科・科目も長い問題文や会話文、複数資料、図表問題などを通して、こうした力が試されるでしょう。科目別では、英語リーディングは日常的な文章から説明文まで様々な題材が登場し、素材文の語数も増加しそうです。数学は「Ⅰ,A」「Ⅱ,B,C」とも、日常の事象を題材とした問題や対話文などの長文化により、情報処理能力が一段と重要になるでしょう。
国語は、2025年は第3問「実用的な文章」に複数テキストや言語活動の設問が集約され、逆に第1問「評論」・第2問「小説」は単一テキストの出題で解きやすくなりました。平均得点率は、第1問が66.74%、第2問が73.47 %、第3問が66.01%と高めで、その反動から2026年は素材文や設問が難しくなりそうです。また、2025年に平均点が高かった新科目「情報Ⅰ」は、2026年の難化は必至で、問題の素材自体が見慣れないものになったり、設問が難しくなるでしょう。
難関国立大の志願者の共通テスト得点が高得点層に集中し、志願者間の得点差が小さくなります。難関大は2次(個別)試験の配点比率が大きく、2次勝負と言われますが、平均点が高かった場合にはさらにその傾向が強まります。共通テストで目標得点を超えても気を緩めず、2次試験対策に力を入れましょう。2025年は平均点が上がっても安全志向が強くなりました。後悔しないためにも、第1志望校をあきらめないことが大切です。
平均点が低かった場合には、第1志望校の平均点が低かった場合には、第1志望校の出願をあきらめる受験生が増加します。難関大の競争は緩和し、その他の大学に志願者が集中してしまうことがあります。安全にと思って出願校を変更しても、変更先の大学が高倍率となって難化することもあり得ます。落ち着いて2次試験で挽回する可能性を検討し、納得のいく出願をすることが大切です。志望校を下げて合格したとしても、入学後に後悔するのでは意味がありません。
前回の課程変更は「ゆとり教育からの脱却」を掲げ、2年かけて段階的に行われました。数学・理科が先行して2015年から、他の教科は2016年から新課程入試が行われました。2017年の国語(新課程2年目)は平均点が22.43点下がるなど、一部の科目では平均点が大きく変動。2年目だからといって全教科が難化したわけではありませんが、2026年は「難しくなるかもしれない」と思って慎重に準備をしておくのがよいでしょう。
一部の科目で平均点の上下はあったものの、5教科の総合平均点は大きくは変わりませんでした。しかし、注意は必要です。2007年の前々回課程変更2年目入試や、センター試験から共通テストへ移行後2年目の2022年入試では、総合平均点が暴落したからです。2022年の理系総合平均点(900点満点)は、前年の572点から513点と59点もダウン。試験当日の手ごたえが悪くても、落ち着いて最後まで解ききる心構えで臨んでください。
※総合平均点は駿台予備学校・ベネッセコーポレーションの推定。



この記事は
「螢雪時代(2026年1月号)」
より転載いたしました。
「螢雪時代」最新号は好評発売中!
詳細はこちらをご覧ください。
この続きを読むには
に登録(無料)が必要です
さらに旺文社のサービスで
この他にも便利な機能が!
詳しくはこちら





