
春からは大学生としての生活が始まる。しかし、環境や生活の大きな変化に伴い、犯罪やトラブルにも注意が必要。全国大学生活協同組合連合会への取材をもとに、大学生が被害にあいやすい犯罪やトラブルの事例を紹介する。他人事と思わず、新生活の役に立ててほしい。

全国大学生活協同組合連合会が2024年に実施した調査(11,590人の大学生が回答)によると、大学入学後に何らかのトラブルに遭遇した大学生の人数は、全体の約21%にあたる2,471人だったという。
上に示した図は、その約21%の大学生が、具体的にどのようなトラブルに遭遇したのか、その種類と割合を示したもの。黄色が実家に暮らしながら大学に通う自宅生、青色が親元を離れて一人暮らしをする下宿生を指す。
自宅生・下宿生を問わず最も被害の割合が多いのは、アルバイト先での金銭や労働条件のトラブルだ。自宅生の3.7%、下宿生の4.1%が被害にあっている。アルバイト先でのトラブルは、被害件数が多い傾向が長年続いているという。
自宅生と下宿生で、割合が大きく違う項目もいくつかある。たとえば、訪問販売やキャッチセールスによるトラブルは、自宅生が1.5%で下宿生が3.5%。近隣住人とのトラブルは、自宅生が0.3%で下宿生が3.3%。いずれも新たな環境で一人暮らしをするからこそ、遭遇しがちなトラブルと言えるだろう。
宗教団体やカルトからのしつこい勧誘は、自宅生も被害にあっているが、下宿生の被害がより多い。訪問販売などの消費者トラブル同様、親元を離れている一人暮らしの大学生がターゲットにされやすいという側面もある。空巣・泥棒・盗難も、下宿生の被害が多い。また、自転車による交通事故の多さは、「日常の足」として自転車を利用する下宿生の多さを物語る。調査結果を見ると、下宿生のほうがよりトラブルに遭遇しやすい傾向が見て取れる。
一方、ストーカー被害(自宅生が0.9%、下宿生が1.0%)など、自宅生と下宿生の差がほぼない項目もある。自宅生も油断は禁物だ。
数字には表れてこない懸念点もある。グラフで示した「大学入学後に遭遇したトラブル」の調査は複数回答可の質問のため、複数の要素が組み合わさったトラブルに遭遇しているケースが考えられる。また、パワーハラスメント・モラルハラスメントと消費者トラブルなど、同じ人が別々のトラブルの被害者になっている可能性もある。
全国大学生活協同組合連合会の大築匡広報調査部長は「たとえば、アルバイト先でのトラブルと、ハラスメント被害やストーカー被害が組み合わさることも考えられます。そうしたトラブルは深刻な被害になっている可能性があります。トラブルは誰にでも起こりうるものだと意識しましょう」と呼びかける。
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