これから受験勉強を始める人、もっと効率的に勉強したい人は必見!頭に入りやすい学習法は、人によって、“認知特性”によって異なります。
その調べ方と特性に合った学習法を、個別指導塾を運営する粂原圭太郎先生に聞きました。
くめはら・けいたろう◎京都大学経済学部に主席入学(経済経営学科卒業)。オンライン個別指導塾「となりにコーチ」を運営。マンガ『ガクサン』(佐原実波/講談社)の監修を務めるなど、学習法や学習参考書に詳しい。2019年から3期連続(65~67期)競技かるた名人位。
インプット学習を中心とする基礎固めの時期は、より効率を求めたいはず。実は人によって、効果的なインプット学習の方法は異なるんです。これから説明する“認知特性”を知って、自分に合った「より頭に入りやすい学習方法」を試してみてください。
認知特性とは、「物事を認識したり記憶したり、表現する際の個性」です。見たり聞いたり読んだものを、理解したり覚えたり出力するとき、それぞれ得意・不得意が表れるはずです。たとえば、人の話を聞きながら文字と絵を見せられたとき、何が一番印象に残っているでしょうか。これはその人の認知特性によって異なります。認知特性は大きく視覚優位型・聴覚優位型・言語優位型の3つに分けられ、どのタイプに属するかは、先天的に決まっていると言われています。ただし、環境によって変動することもあります。診断をする前に、自分がどのタイプか以下を見て予想してみてください。
目で見たものを認識・記憶するのが得意なタイプ
視覚優位型は、目で見たものをそのまま覚えたり、認識するのが得意な人です。空間認識能力が高く、絵を描くのが得意だったり、立体的な空間や時間軸をイメージする能力にも長けています。
声や音を記憶したり話すのが得意なタイプ
聴覚優位型は、耳で聞いた言葉や音を認知したり、そこからイメージを作ることが得意です。話し好きだったり会話の切り返しが上手だったりします。音色など、音楽的イメージを処理することも得意です。
文字を認識したり、文章のイメージ化が得意なタイプ
言語優位型は、文字をそのまま覚えたり、思考を言語で行うタイプです。読んだり聞いた文章を、頭の中でイメージ化することにも長けています。勉強においては第2特性(下記参照)の影響が大きく出ます。
実は、認知特性を生かした勉強をする際には、「2番目の認知特性」も重要になってきます。自分にとって最も適した認識・記憶の方法が認知特性ですが、その“次”に適した認識・記憶の方法(=第2特性)も存在するのです。
たとえば、私は認知特性が聴覚優位型で、第2特性が言語優位型です。つまり目で見たものを認知・記憶するのが苦手で、人の顔を覚えられないし、イラスト付きの解説書などはかえって混乱してしまいます。しかし、文字だらけの教科書(言語)を前に先生の解説(音声)があると、頭に入りやすく感じます。
第2特性まで知ることで、認知特性に合った学習法や学習ツールを、より正確に選び取ることができます。次ページのチャートで、自分の認知特性と第2特性を調べてみましょう。
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