決して楽ではない学校推薦型選抜・総合型選抜。どのように対策すべきか、4つのテーマごとに、杉田部長に攻略のカギをうかがった。受験を検討するヒントにしよう。


学力試験対策も必要
両立には強い意志が不可欠
志望校の学校推薦型選抜・総合型選抜の受験を検討するにあたって、忘れないでほしいのは、「一般選抜受験も視野に入れて、学力試験の対策にも取り組む必要がある」ということだ。不合格となる可能性もある以上、一般選抜対策を放棄することはできない。学校推薦型選抜・総合型選抜の準備や対策は、そこに追加されるものだと考えよう。当然、負担は重くなる。
「マルチタスク(複数の作業を並行できること)の能力に長けた受験生なら、対策を上手に両立できるかもしれません」と杉田部長。ただ、決して容易ではない。「学校推薦型選抜・総合型選抜の対策には『何をどこまでやればいいか』という正解がないため、志望校合格や将来のビジョンへの強い意志が大切になります」と話す。

特別な力は必要ないが、
“計画性”は大事になる
学校推薦型選抜・総合型選抜受験では、志望校の一般選抜に挑戦できる学力や、将来のビジョンへの強い意志などが重要になる。大学・学部によっては専門知識なども問われるが、ほかにどんな能力や資質が要るだろうか。杉田部長が挙げたのは“計画性”だ。「マルチタスクとも関わりますが、『限られた時間をいかに効率的に活用するか』という計画性は大事です。出願書類の作成などにも腰を据えて取り組まなければならないため、計画の立案・遂行力が求められます」と説明する。
ただし、「『これがあれば受験が有利になる』という能力・資質はあまり思い当たらない」と杉田部長。高校3年生までに堅実に勉強を積み重ね、将来の夢や志望校への強い思いを持っている受験生ならば、チャレンジする余地は十分にありそうだ。

志望校への明確な意志を
持ち続けられるかで判断
何かと負担が大きい学校推薦型選抜・総合型選抜。受験を決める判断基準はあるだろうか。杉田部長は「時期にもよりますが、志望校への明確な意志を持ち続けられるかが判断基準になると思います」と語る。「一般選抜と異なり、『模試でD判定だから受験を諦めよう』という機会はありません。学校推薦型選抜・総合型選抜の準備を進める過程で、一般選抜対策と両立できるほどの志望校への強い意志がないのであれば、無理に受験しなくてもいいかもしれません」と解説する。
また、「学校推薦型選抜・総合型選抜対策には時間がかかるため、秋など準備期間が残り少ない時期から着手するとなると、相当な覚悟が必要になります」と話す。駆け込みでの対策は不可能ではないが、十分な対策は難しくなるという。

一般選抜でまったく
手が届かないなら厳しい
学校推薦型選抜・総合型選抜は決して“お得な入試”ではないが、一般選抜に挑むには学力不足という状況を覆して、難関大に合格することは期待できないのだろうか。
杉田部長は「その受験生が、大学の求める人物像に合致していて、それを出願書類の形でアウトプットしたり、面接や口頭試問でプレゼンしたりできるならば、可能性はあるかもしれません」と語る。
ただし、その程度にもよるという。難関大の学校推薦型選抜・総合型選抜では学力も重視される以上、一般選抜でまったく手が届かないレベルの大学に逆転合格できる可能性は低い。「大学側は、学力も見ていますし、口頭試問などでの表現力も見ています。独力での対策が難しい場合は、学校の先生や予備校を頼ってください」と呼びかける。
Column
学校推薦型&総合型選抜は保護者の協力もカギに
杉田部長によると、学校推薦型選抜・総合型選抜は、一般選抜に比べて保護者が協力できる余地が大きいという。たとえば、出願書類作成に不可欠な自己分析には客観的な視点が要る。「保護者から見て自分はどんな性格か」などを教えてもらうと参考になる。また、進路選択のきっかけになった過去の経験について、保護者の意見や感想を聞いてみるのもいいだろう。


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