河合塾 鹿子島 康二 先生
現代文を中心に、国語科全般の授業を担当。モットーは「語学の才能=努力」で、わかりやすい指導は定評がある。『螢雪時代』特集記事の執筆のほか、「大学受験パスナビ」では入試問題の解説を執筆。


共通テストの第1ハードルは、知識事項についての設問である。配点は古文で5割弱、漢文では6割強を占め、全体で例年60~80点にもなる。ここを得点源にしないと、当然8割は達成できない。対策法は、短文式のドリルを用いて古文単語・古文文法・漢文句形などの知識を習得することだ。古文文法・漢文句形は夏休みまでに仕上げたい。古文単語は定着しにくいので、年間を通じて3周ほど繰り返して身につけよう。第2のハードルは、実用的文章や会話形式の設問など、共通テスト特有の出題形式への対処である。サンプルの少ない実用的文章については、模試や問題集の演習を通して設問のイメージをつかみ、解説を熟読することで出題の狙いや攻略法を体得するとよい。第3のハードルは、表現についての設問である。実用文以外の各大問では、評論文の構成や表現意図を問う設問、和歌・漢詩の鑑賞、文学的文章の表現と内容の特徴を問う設問など、表現に関する出題があり、年度によって変化はあるものの、全体で2割・40点ほどの配点が想定される。これらの設問は、前身のセンター試験で毎年のように出題されていた。したがって、対策にはセンター試験の過去問演習が最も効率的だ。


国公立大2次や難関私立大の第1のハードルは、記述問題・論述問題である。対策法は、現代文であれば本文要約(200字程度を目安に本文の論理を再構成する)、古文や漢文であれば部分訳(語句の意味や文法事項を反映して逐語的に5行ほど訳す)を励行して、論理的な文章表現力の基礎固めをすることだ。これらを問題演習の復習として行うと効率がよい。第2のハードルは、共通テストよりも課題文が格段に長く難しいことだ。対策法としては、課題文の要求する水準まで根気よく鍛えるしかない。用語集や参考書で語彙や背景知識を習得しつつ、一歩ずつ演習する問題のレベルを引き上げていき、11月頃には志望校の問題の水準に届くようにしたい。第3のハードルは、大学や学部ごとに出題形式が異なることだ。古文や文語文が現代文に融合される形式、英語と総合された問題、実用的文章について論述する設問、段落を並べ替える設問などが出題されることもある。対策法は、なるべく早く一度実際の入試問題に触れ、必要な学力とそのレベルを把握し、対処するための教材を選定することだ。対策法が思い当たらなかったり、自信がない場合は、学校や塾の先生に相談するとよい。
課題文を口頭説明することで、イメージを形成する
国公立大2次や難関私立大の難解な評論は、要点を押さえられているのにその意味がはっきりつかめないこともある。この状態では解答は不可能なので、「これはね、…ということだ」など自分に対して口頭説明するつもりで噛み砕いて分析してみよう。文学的文章や古文・漢文は、場面ごとに具体的でビジュアルなイメージを思い描くことで、難しい設問や選択肢のひねりに対応しやすくなるはずだ。
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