駿台予備学校 大森 徹 先生
生物を得意にする救世主として有名。『生物 基礎問題精講』やDoシリーズ『入試生物の講義』『生物 記述・論述問題の解法』(いずれも旺文社)、『大森徹の最強講義126講 生物』(文英堂)などわかりやすさで大好評の著書多数。


個別試験と共通テストとでは、同じ分野であっても問われ方が異なる。そのため、個別試験対策用の問題集だけで演習を積んでいても、共通テストでの高得点は望めない。まずは共通テストの特徴を実感するために、早いうちから過去問に挑戦してみよう。現時点では解けなくても構わない。実際に解きながら出題形式を研究することで、今後どのような点に注意して学習すればよいのかが見えてくる。個別試験とは異なり、1つの大問の中に複数の単元の内容が盛り込まれているため、単元別の一対一対応的な学習では歯が立たないことに気づくだろう。その対策のためにも、できるだけ早めにひと通りの学習を完了させておく必要がある。また、教科書にも参考書にも載っていないような実験やグラフ、データを扱った問題が多く登場することにも驚くだろう。そのような実験・グラフは、単純な知識を問うものではないので、まったく同じ実験やグラフが再登場する可能性は少ない。しかし、そのグラフの見方や実験の読み方を分析することで、次の新しい初見のグラフや実験にも対応できる力がついてくる。知識を丸暗記せず、使える“生きた知識”としてインプットしていく姿勢が大切である。


個別試験は、大学によって傾向・出題形式・難易度がまったく異なることに注意しよう。問題構成も、考察系問題が中心の場合もあれば、9割方が知識だけで解ける場合もある。それによって対策の仕方も大きく異なるので、当然のことながら「相手を知る」ことがまず第一歩として必要になる。もちろんまだ完全に志望校が決まっていないかもしれないが、とりあえず受験予定の大学を数校ピックアップして過去問を見てみよう。ただし、どの大学を受験するにしても共通テストよりは知識を要する問題の比率が高くなるので、正確な知識のインプットは必須である。その際、「知識と演習を切り離さず、演習の中で知識を確認する」という姿勢で学習することが大切だ。また、大学によって出題分野に偏りがある場合も多いが、あまり最初から特定の分野に絞って学習するのは危険である。突然傾向が変わる可能性もあるし、全体的には複数の単元の知識が必要になる問題も多いからだ。もし計算や論述に不安があれば、それに特化した参考書などを利用して早急に補強しておこう。特に最終的には論述問題で大きく差がつくので、論述力に磨きをかけるための対策は不可欠である。
「図解・ストーリー化・声に出す」で効率アップ
知識をきちんと“生きた知識”にして得点に結びつけるための秘策が3つある。まずは、複雑な生命現象を図解すること。次に、その内容をストーリーとして理解すること。そして、それらを口に出して説明できるようにすることである。図解は初見の実験のメモにも役立つ。ストーリー化はそのまま論述対策にもなる。説明できるようになると知識も定着するので、初見のデータの理解力にもつながる。
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