河合塾
鹿子島 康二 先生
現代文を中心に国語科全般の授業を担当。モットーは「語学の才能=努力」で、わかりやすい指導は定評がある。『螢雪時代』特集記事の執筆のほかに、「大学受験パスナビ」では入試問題の解説を執筆。

2025年の共通テストは、「実用的な文章」が導入されて90分5題の試験となったが、カリキュラム初年度の通例としてやや易化し、平均点は2024年より10点以上も上昇した。特筆すべきは、実用文導入に伴う負担を考慮してか、第1・2問が単独課題文の問題となり、かつてのセンター試験に近似した問題の体裁に戻ったことだろう。また、4択問題が中心になり、平均点上昇の大きな要因となった。古文では複数課題文が出題されたが、設問数・マーク数とも減り、やはり4択問題が中心に。漢文も2つの課題文こそ課されたが、両者の関係や構成を問う設問はなく、基礎学力が完成していれば短時間に高得点を獲得しやすい問題になっていた。「実用的な文章」は試作問題の第B問に似た体裁だった。

出題予想
2025年は本試験・追試験とも本文字数が減り、資料の導入もなかった。また、問1の漢字以外はすべて傍線問題となり、趣旨一致問題も設けられなかった。2026年は難易度的にはやや難化、2025年と同様に単独課題文だが趣旨一致問題は設けられると思われる。
対策
2025年はほぼセンター試験に等しい体裁に戻ったので、対策もセンター試験の過去問を演習するのがよい。設問は意味段落ごとに設けられることが多い。段落の趣旨や構成を整理し、各選択肢を細分化することで対比点を明確化して吟味する作業を徹底しよう。第1問の演習時間が試験の成否に直結するので、20~25分で解ききれるまで鍛えること。
出題予想
2025年の本試験は文章が2、図やグラフが4(設問に織り込まれたものも含む)。資料の正しい理解と、資料間の関係の正しい把握、レポートの作成方針の正しい理解を問う狙いであり、試作問題の第B問に近かった。2026年も同様の出題意図になると予想する。
対策
不慣れな分野で、教材も手に入れにくい。また、問題の勘所の理解が作業時間や得点に大きく関わる分野でもある。最も効率的な学習法は、演習した問題の解説を熟読して出題意図を理解すること。模試や試作問題などを振り返り、問題の狙いを確実に把握することが非常に重要である。追試験は体裁がやや異なっており、対策としてぜひ解いておきたい。
出題予想
2025年の本試験は複数課題文で、会話文形式の設問もあり、難易度は例年並み。追試験は単独課題文で、問5に文章の構成を問う設問が入った。2026年の文法問題は、「助動詞・敬語・識別」のどれかを問うものと思われる。和歌の解釈に関する出題も想定したい。
対策
便覧や参考書で、掛詞など和歌の修辞を理解しておくこと。会話文形式の問題は、会話文自体からも手がかりを取れるように解法を習得しよう。約4割が語彙や文法についての配点なので、古文単語と助動詞(意味・活用・接続)・敬語(種類・敬意の方向・訳し方)・「な・に・ぬ・ね・なり・なむ・らむ・り・る」など識別の知識は念入りに確認しておきたい。
出題予想
2025年の本試験は、複数課題文だがその相互関係は問われず、設問は基本語彙や否定・比較など句形の理解を問うものが多かった。追試験は単独課題文で、問6に資料が付いた。2026年も難易度は同等で、知識問題の比重が高いと予想する。漢詩の出題も想定したい。
対策
配点の6~8割が知識事項に関するものになると予想される。150語程度の頻出の語彙、基本構文や再読・返読文字の理解、使役・反語など基本的な句形の学習を徹底することが、高得点獲得の早道である。2025年は出題されなかったが、漢詩の出題頻度も高い。押韻・対句に関する修辞の知識を確認しつつ、漢詩についての過去問も演習しておくとよい。


通し演習開始時期:12月上旬~
目標使用量:3回分

11月中は2000年以降のセンター試験過去問を1題ずつ演習し、12月に共通テスト過去問を用いて時間制限つきの本格的な通し演習を行う。本試験・追試験に同時期の模試も加え、3回分の演習機会を確保したい。本番では想定外の事態も起こり得るので、あえて解く順番を変えたりして、ミスの発生や得点率などを勘案しながら本番での戦略を立てておこう。

上記の対策では当然実用文の対策が不足するので、模試や試作問題の解説を熟読し、出題意図をしっかり把握したい。また、古文・漢文では語彙や文法、修辞の知識に関する設問の配点がきわめて高い。演習後には国語便覧や古典文法・漢文句形の短文ドリル、古文単語集などを念入りに見直し、基礎点に相当する知識問題は確実に得点できるように準備しておこう。
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