駿台予備学校
大森 徹 先生
苦手な生物を得意に変える救世主として有名。『大森徹の最強講義126講 生物』『共通テストはこれだけ! 生物基礎』(ともに文英堂)、『生物基礎問題精講』『大森徹の生物実験・考察問題の解法』(ともに旺文社)など著書多数。

「生物」の大問は6題から5題に減少したが、設問数はほぼ変わらず、時間的になかなか厳しい分量である。どの大問にも初見の実験やデータを基にした考察問題が含まれており、それらを素早く的確に分析する能力が問われた。一方、各大問の問1は基本的な知識問題であり、また、一見考察問題のようでも実は前提となる知識が正確であればそれほど考察しなくても解ける設問もあった。考察問題も知識を必要としないパズル的なものではなく、確かな知識を基に考察させる設問になっており、すなわち理解を伴った正確な知識のインプットが要求されていると言える。さらに、「生物基礎」で出題された「仮説を検証するための実験設定を問う問題」は、今後も「生物」「生物基礎」ともに出題される可能性がある。

出題予想
2025年の第1問:問5のような問題が今後も予想される。すなわち、「与えられた仮説の中にどのような要素が含まれているか?」を分析させ、要素が複数含まれている場合は「それぞれについて検証するにはどのような実験が必要か?」を考察させる問題である。
対策
まったく同じような問題は過去に出題されていないが、対照実験を選ばせたり、結論を得るために必要な実験や前提条件を選ばせる問題は過去にも出題されている。まずはこれらの問題を通して、対照実験を見抜く力を磨いたり、必要な実験を考える訓練をしておこう。また、日頃から「どれが対照実験か?」を考えながら学習する姿勢が大切である。
出題予想
初見のデータを基に、分子系統樹を作成したり、進化の過程を推測させる問題が予想される。表面的なテーマは進化であっても、扱うデータなどは様々な単元に関連するものである可能性が高く、分野横断型の出題になるのは必然だろう。
対策
教科書の素読みだけでは、このようなデータ分析型の問題に太刀打ちできない。過去問には類似問題が繰り返し出題されているので、まずは過去問で「データをどのように分析すればよいか?」を訓練しておく必要がある。さらに、国公立大の2次試験にも似たような問題があるので、それらを利用しながらデータ分析力を養っておこう。
出題予想
遺伝子発現と絡めた「発生のしくみ」からの出題は今後も続くと思われる。教科書に登場する既知の遺伝子発現のみならず、遺伝子と発生を絡めたような初見の問題や、両生類や昆虫を材料にした発生だけでなく、別の生物の発生を材料にした問題も予想される。
対策
まずは、教科書に登場する遺伝子発現と発生を理解することが先決だ。この際、遺伝子やタンパク質の名称を暗記するだけでは役に立たない。その遺伝子やタンパク質が「発生にどのように関わっているか?」を理解することが重要である。そのために、遺伝子やタンパク質の名称を記号に置き換えて出題されても十分に対応できるようにしておきたい。
出題予想
ここでも他の単元と絡めた形で分野横断型の出題が予想される。例えば、植物ホルモンと遺伝子発現を絡めたり、植物の配偶子形成と遺伝を絡めた問題などである。「どのように解釈すればこの結果を説明できるか?」を考えさせるような問題も予想される。
対策
植物関係を苦手だと感じる受験生が意外に多い。配偶子形成や植物ホルモン、花芽形成などに関して名称が多く登場することがその一因になっているようだが、それらの名称を丸暗記しても役には立たない。実際、共通テストで名称が問われたことは一度もない。ストーリーを意識しながら、それぞれの現象を説明できるようにしておくことが重要である。


演習開始時期:12月頭~
目標使用量:8回分

まずは2025年のものから遡っていこう。最低でも2022年くらいまでは追試験も含めてあたりたい。量が多すぎて問題になった2023年に関しても、結果は気にする必要がないが、演習材料としては十分役立つ。2025年は「生物」「生物基礎」とも本試験・追試験にしっかり押さえておきたい良問が多く含まれている。また、センター試験も考察系の問題は十分利用できる。

新課程の問題は2025年の分しかないので、過去問演習を終えたら予想問題集や模試の問題を積極的に利用していこう。実験考察問題に関しては、ある程度は量をこなすことも必要である。実験問題に慣れることでスピードアップを図れるからだ。また、ここで知識関連の弱点が発見されたら、教科書に戻って確認しておくことも忘れずに。
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