河合塾
中川 雅博 先生
3きょうだいの猫(戒・定・智慧)とともに、戦争倫理学をはじめとする東西思想の融合を試みる研究者。河合塾では公民科目の授業、大学では哲学系や倫理学系の講義を担当している。

「公共」の出題は、大半が読解問題である。過去問演習を通して各種の読解能力を増強する。
「オストロゴルスキーの逆説」や、現代日本の労働環境、移民問題などの話題に注目する。
ただ著作名を暗記するのではなく、代表的な著作名からその思想や主張を想起できるようにする。
「共有地の悲劇」論など見解の分かれる話題に注目し、その思想背景まで把握しておく。
頻出のリベラリズム・リバタリアニズム・コミュニタリアニズムの相互関係を整理する。
直前期には本番形式の予想問題集を利用し、1週間に1~2回分は解いていこう。解答後の対応は、それまでの学習の完成度によって異なるが、いずれにしても、正答した設問について詳細に振り返る必要はない。2025年は「公共」分野では読解力・判断力、「倫理」分野では知識力を問う傾向が強く、全体的には「倫理」分野のみの学習でも9割程度の設問に対応できた。したがって、予想問題集に加えて、テーマ別の問題集や一問一答集を使って「倫理」分野の苦手単元や項目をなくすことで、得点は飛躍的に伸びるだろう。
現状得点別アドバイス

予想問題集を解いて、間違えた問題についての解説を熟読・理解するとともに、テーマ別の問題集を使って、間違えた問題と同種の問題を確実に正答できるようにしよう。

予想問題集を解いて、間違えた問題についての解説を熟読・理解するとともに、そこで扱われていない思想家や項目についても一問一答集を利用して知識を拡充すること。

時間配分の目安は解答50分→見直し10分。試験開始後すぐに全体を見渡し、出題形式や内容に大きな変化がないはずの「倫理」の大問から解答しよう。解答後はいったんマークミスがないか確認し、残り時間を「公共」の解答に充てれば、無駄な焦りは生じないはずだ。この問題群は、多くの資料の読解を求めると同時に出題構成も複雑だが、設問文の要求に細心の注意を払いつつ設問順に解答して、取りこぼしがないようにしよう。

最近の共通テストには、人物よりも事柄を問い、「選択肢のすべてが正文」となる高レベルの設問もある。こうした問題に対応するカギは、思想家と重要語の暗記ではなく、設問の要求や前後の文章との整合性に注目することだ。

会話文の空欄に文を補充する問題など、最近は知識よりも文章の再構成力、すなわち論理的な思考力が重視されている。こうした問題の場合、文章外の知識からでなく、空欄前後の文章から「隠された正解の根拠」を探すとよい。

正答の選択肢番号には何らの規則性も見出せないが、センター試験の時代から同じ正答番号が4つ以上連続することはほぼない。したがって、同じ解答番号が4つ以上連続する場合には、解答を再検討したほうがよい。

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