
河合塾 鹿子島 康二 先生
現代文を中心に国語科全般の授業を担当。モットーは「語学の才能=努力」で、わかりやすい指導は定評がある。本誌特集記事のほか、旺文社ウェブサイト「大学受験パスナビ」では入試問題の解説を執筆。
















C判定の人は、下記のチェックポイントを標準レベルの問題集で習得する。精読のポイントは、①段落趣旨、②論の骨格となる対比構造とキーワード、③設問と対応する箇所、の3つ。選択肢吟味のポイントは、①選択肢中のキーワードが正しいか、②主語・目的語など文の要素は正しいか、③前提・結果関係は正しいか、④否定の領域(部分否定/全否定)は正しいか、⑤修飾部分や条件は正しいか、⑥本文逸脱していないか、の6通り。各選択肢を読点ごとに細分化し、パートごとに相互に対比して確認する。並行して知識事項や重要語も補充しよう。B判定の人も上記のポイントをベースに、標準的な問題集の演習を通じて学力の伸びを妨げている原因を探り、克服しよう。また、記述式問題の対策も夏休み中に励行したい。A判定の順調な人は、そろそろ過去問演習に移行する時期だ。現代文の「壁」は長大で難解な課題文や紛らわしい設問で、これらは問題集では体験できない。

チェックシートで確認した項目は、長文読解演習に必須の学力である。この学力がないのに入試問題を解いても、成果は出ない。B・C判定の人は、夏休みに文法(助動詞と敬語)の知識を定着させ、用語をひと通り頭に入れよう。この作業を終えてから、標準レベルの問題集を用いて長文読解演習に移るとよい。学習の目標は、正解できるかではなく、習得した文法や語彙の知識を確認しつつ、最後まで主語の推定を誤らずに読み通せるかに置くこと。記憶が曖昧な事項は、これまで学習してきた教材で逐一確認しながら知識の定着を図るとよい。長文読解演習を10題ほどこなして読解力が安定してきた人や、学習が順調なA判定の人は、入試問題演習を開始しよう。入試問題演習でも時間や正解率は気にせず、当面は習得した知識の定着確認をより大切に考えたい。あわせて、次のステップの準備として、和歌の修辞の理解や文中の和歌の解釈などにもあたっておこう。

漢文では古文以上に知識事項の比重が高く、共通テストでも私立大の問題でもおよそ60~70%は構文や句法・語彙についての知識があれば正解することができる。チェックテストの項目はそのまま実戦的な知識の定着を問うものになっており、順調な人(A判定)は既に基礎固めができているので、入試問題演習に取りかかってよいだろう。ただし、得点率や作業時間はまだ気にしなくてよく、長文読解を通して習得した知識を確認することのほうが重要である。不明な点は逐一これまで用いてきた教材で確認するとよい。一方、B・C判定の人は、知識の完全な習得が必要だ。とはいえ、チェックテストの項目をすべて満たすことができれば基礎固めは万全なので、焦ることなく夏休みの学習時間は知識の習得に努めたい。短文ドリルで句法や構文、基礎的な語彙の知識を習得したうえで、標準レベルの問題集でこれらの知識がどれほど設問の解答に役立つかを確認するのがよい。
入試現代文の「壁」は本文の難易度にある。これは、易しい文章の問題を多く解いても突破できない。志望校の課題文が読みこなせるまで、夏休みを通して問題のレベルを徐々に上げ、秋からの過去問対策(時間制限あり)に備えよう。古文・漢文では、夏休み前半に知識の確認、後半に問題演習を行うのが一般的だ。問題演習では、正解率よりも学習済みの知識事項がしっかり定着しているかの確認を大切にしたい。そして、復習として現代文では全文要約を、古文や漢文では難読部や和歌・漢詩などの部分訳をぜひ励行してほしい。学力を根底的に引き上げる絶好の学習になるし、記述式問題が想定される受験生には直接的な対策になる。

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