『螢雪時代』アドバイザー 庄司 憲仁 先生
『螢雪時代』アドバイザー。『全国大学入試問題正解 化学』の解答者であり、『螢雪時代』記事のほか、『10日間完成 文系のための分野別 センター化学基礎』(いずれも旺文社)、数研出版の教科書・チャート式など多数執筆している。
効率的に学習を進めるには、1つの分野だけでなく、関連のある分野と合わせて学習するとよい。例えば、化学式の暗記に合わせて化学反応式を用いた量的関係の計算をしたり、有機の官能基の分類に合わせて構造推定の問題を解くなど、できるだけ関連性のある分野と合わせて演習すると時短につながる。なお、苦手分野を特定し、集中的に力を注ぐべき部分を把握してから学習を進めるほうが効率的なのは言うまでもない。


得意分野ばかりを学習するより、苦手な分野の克服に力を注ぐほうが、全体の学習成果をより大きく伸ばすことができるのは明白だ。そのためには、過去の試験などの経験から自分の苦手分野を洗い出し、関連する分野との“合わせ技”で学習を進めよう。そうすれば、大幅な得点力の向上が期待できる。
苦手分野で多いのが、理論では「浸透圧・反応速度・化学平衡・電離定数」、有機では「アミノ酸の配列・アセタール化の割合」などだ。その原因としては、「単にとっつきにくい」「知識量が足りない」「理解が追いつかない」「計算が複雑」などが挙げられる。苦手となる原因を突き止め、それに合った効果的な対策を行おう。

無機や有機の各論は、知識量がそのまま得点に直結する。記憶していなければ解けない問題が多いため、知識を増やした分だけ好結果が期待できる。暗記した内容が出題されれば確実に加点できるため、ぜひとも伸ばしたい分野だ。
無機は学習範囲が非常に広いが、問題への対応力を高めるために、教科書の備考欄なども含め、全範囲の知識量を増強したい。有機は、脂肪族や芳香族、あるいは官能基ごとの性質の違いに着目して分類し、覚えていこう。学習法は、暗記カードの活用が効果的だ。

筆算力とは、加減乗除を速く正確にできる力のこと。例えば、電離定数の計算の途中で大きな勘違いに気づき、もう一度ルートの計算をやり直すような場合、この力が威力を発揮する。筆算力を鍛えて、計算問題への対応力を強化しよう。
電卓は便利だが、入試本番では使えない。計算問題で確実に得点するには、日頃の手計算が不可欠だ。簡単な計算であっても電卓に頼らず、自ら手で解く訓練を重ねよう。地道な実践の積み重ねこそが、本番をミスなく乗り切る確固たる筆算力を養う近道だ。

例えば、有機の構造推定やアミノ酸の配列順序の決定などは、たしかに重要であるし、面白い問題も多い。だが、得意だからとそればかりに偏ると、他の分野の対策が疎かになり、結果的に得点力は伸び悩む。不得意分野を解消したのち、全体的な実力アップを図る王道の学習法を貫くのが最も効率的だ。
化学は嫌いだが、受験で必要だからしかたなく勉強しているという人もいるだろう。そんな人は、身近な化学物質など、範囲を絞って集中的に学習するとよい。理解が深まり、化学への興味も湧いてくるはずだ。また、わかりやすいカラー版図解資料集などを併用すれば、より興味を刺激しながら学習を進められる。
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