駿台予備学校 大森 徹 先生
生物を得意科目にする救世主として有名。『大森徹の入試生物の講義』『生物 基礎問題精講』(ともに旺文社)、『大森徹の最強講義126講 生物』『同・ノート』(ともに文英堂)、『理系標準問題集 生物』(駿台文庫)など著書多数。
近年の入試では、圧倒的に遺伝子関係からの出題頻度が高い。具体的には、核酸の構造、DNA複製、遺伝子発現、発生と遺伝子、遺伝そしてバイオテクノロジーなどだ。しかも、高度な内容が出題されるので、得点に大きく差がつく。ここは、合否を分ける重要分野だと言える。しかし、比較的出題パターンが決まっているのも、この分野の特徴だ。今の時期こそ、この重要分野のマスターを目指そう。マスターできれば、大きな得点源となる。


バイオテクノロジーというと、難しそうだからと避けている受験生が多いが、まずは電気泳動、遺伝子組換え、PCR法、ジデオキシ法の4つのテーマをマスターしよう。これらは超頻出だ。しかも、覚える内容はほんの少しで、問われる内容や出題パターンも決まっている。最も効率よく得点力を大幅にアップできる。
バイオテクノロジーは、教科書を繰り返し熟読したところでマスターできる単元ではない。実際に問題を解くことで、初めて理解できる部分も多いからである。1種類の問題集だけではなく3種類くらいの問題集を用意し、それぞれから類題を探して演習すると、出題パターンもつかめ、素早く解くことができるようになる。

覚えることが多いというイメージのある単元だが、両生類の中胚葉誘導、神経誘導、そしてショウジョウバエの前後軸の決定の3つを中心に学習しよう。関係する遺伝子と物質さえ攻略できれば、一気にマスターできる単元だ。
多くの遺伝子や物質名が登場するが、発生で登場する図をただ眺めているだけではなく、実際に自分で図を描き、そこに名称を書き込みながら覚えていくと定着する。それぞれの因果関係がつかめるようになれば、理解も深まり得点源にすることができる。

遺伝は出題頻度が低いと思っている受験生が多いが、それはまったくの誤解である。現在でも遺伝、中でも連鎖・組換えは頻出テーマだ。基礎さえしっかりマスターすれば、簡単に満点がとれるようになる単元なので、軽視は禁物だ。
遺伝を学ぶうえでは、減数分裂の理解が不可欠。ここが不十分だとマスターすることはできない。「急がば回れ」で、まずは減数分裂をしっかりマスターしよう。配偶子を正確に作れるようにするのが第1目標だ。あとは多くの問題にあたってトレーニングを積もう。

後半戦のこの時期になって、全単元の要点まとめノートを作成し始めるようでは、対策が間に合わない。きれいなノートを作る必要はないので、どんどん問題を解いて、できなかったところだけを弱点ノートとしてメモしていけばよい。問題を通して弱点を発見して、そこを補強するという学習スタイルでいこう。
「実験だ!考察だ!思考力だ!」と身構えるのではなく、「リード文のどこに手がかりがあるか?」「実験のどこにヒントがあるか?」を探し、それらをつなぎ合わせて容疑者(正解候補)を見つけ出し、最後に真犯人(正解)を捕まえる。そんな探偵気分で、問題文を楽しんでみよう。きっと解答の糸口も見えてくるはずだ。
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