
「日本と欧米の文化の違いを詳しく学びたい」と国際文化学科を志していたある生徒。併願で受験して入学した大学は、アジアや中東を専門にしている教授が多く、「サプライチェーンを世界に拡大する企業で活躍できる人材育成」に力を入れている大学でした。比較文化・異文化理解といったアカデミックな学びよりも、実学的な学びが多く、思い描いていたものとは違ったようです。また、入学した文学部日本文学科では中古や近世を専門とする教授が多く、近代文学を卒論にする場合、先生の専門とマッチするテーマの選択肢が限られていた、という例もありました。
併願する大学に、あなたの知的好奇心を満たし、「この先生のもとでこの分野を究めたい!」と思える先生はいらっしゃるでしょうか?目移りするほど魅力的な講座はあるでしょうか?教授によって専門は異なります。併願校でも(本命校はもちろん)、教授の専門やゼミの内容などを確認し、学びを具体的にイメージしておくといいでしょう。

学問内容・研究内容の確認が何より大切!教授の専門分野とともに、カリキュラムもチェックし、「学ぶ内容」だけでなく「学び方」にも目を配っておきましょう。卒業生の進路も調べ、その大学の3つのポリシー(盲点2を参照)を理解しておくといいでしょう。立地や学生の雰囲気を含めた学習環境のチェックも怠りなく!どういう環境でどういう人に囲まれて4年間を過ごすのか、キャンパスライフをできるだけ具体的にイメージしておきましょう。


各大学は、①どのような学生を受け入れ(アドミッション・ポリシー)、②どのような教育課程を編成し(カリキュラム・ポリシー)、③どのように卒業を認定するか(ディプロマ・ポリシー)という3つのポリシーを定めています。併願校を選ぶ際は必ず目を通し、あなたにマッチしているか検討しましょう。

特に、大学での学び方に直結する②については、各大学の特徴・違いを調べ、具体的に把握することが重要です。広くいろいろな学問に触れた後に専門分野を決める「レイトスペシャライゼーション」を取り入れている大学もあれば、実践的な学びを重視して1年次から専門科目を学ぶ大学もあります。少人数の演習授業、ディベートやディスカッション、フィールドワークなど対話的・主体的な学びを期待していたのに、大講義室の受け身型授業が多くてがっかりした例や、他課程の内容も学べるクロスカリキュラムを採用している大学の友人が羨ましかった例など、理想の学び方ができず残念だったという声を聞くこともあります。併願校の「学び方」にも、しっかり目を向けておきましょう。


本命校のオープンキャンパスに参加し、在学生と話してみた人は多いと思いますが、併願校の学生の様子は意外と知らないもの。実際に入学して、「大講義室の後方座席の学生は居眠りをしたりスマホを触ったりしていて、この集団に4年間身を置いてもいいのかと不安を感じた」「学問・研究よりも就活に注力している学生が多く、専門学校にいるような錯覚を覚えた」「実家を継ぐために経営学を学びに来たのに、周りは起業を志している学生が多く、堅実志向を否定されたような気になった」など、学生たちの雰囲気・志向に違和感を覚えたという声も多く耳にします。
そうならないように、併願校の学生の様子も、ウェブなどで調べたり、先輩を通して様子を聞いてみたりして、リサーチしておきたいもの。できれば、オープンキャンパスではない、普段の様子を見に行けるとベストです。


併願校選びでも、快適なキャンパスライフを送れるかどうかは重要ポイントです。「3年次からキャンパスが変わった。1・2年次に比べて遠方となり、通学費用も時間もかかって大変!」「授業とサークル活動で、毎日違うキャンパスに移動するのがシンドイ」「学食も近くの学生食堂も思った以上に混雑するので、2限目がある日はお弁当を買っている」「下宿の近くにコンビニがなく、雨の日でも自転車で買い物に行くしかない」など、学生の苦い声を聞くこともあります。特に学年によって通うキャンパスが変わる「学年割れ」は、生活への影響が大きく、要注意です。
キャンパスやその周辺の環境についても調べ、できるだけ学生たちのリアルな声にも耳を傾けておきたいところです。
大学HPを漫然と眺めるのではなく、志望学部・学科の専門の教授を検索し、執筆論文タイトルやゼミ生の卒論テーマなどを見てみましょう。在学生のインタビュー記事や卒業生の声まで読んでおくと、学びを具体的にイメージできます。進路の先生に依頼して、その大学に通っている先輩につないでもらって話を聞くのも有効です。可能なら、オープンキャンパスなど「特別な日」ではない平時に大学を訪れ、学生の雰囲気を体感できるとベストです。
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