
青森県立青森中央高等学校
総合学科推進部部長
笠井 敦司 先生
かさい あつし◎国語科教諭。進学校での指導歴20年。最難関大学の一般選抜のほか、学校推薦型選抜・総合型選抜の対策指導にも取り組んでいる。小論文・志望理由書の書き方に関する個別指導や講演、図表読み取り問題の対策指導も実施。
これら3冊をオススメした背景にあるメッセージは、「基礎~標準レベルを疎かにせず、焦らず、怠けず繰り返すこと」です。国語はどうしても勉強の優先度が下がります。そのため、いきなり共通テスト対策問題集に手を出して、単に形式に慣れるだけの対策に終始しがちです。そうすると、実戦的な基礎力がもろいまま入試直前期を迎えることになり、焦り、不安を抱えたまま共通テストに突入してしまいます。そうならないためにも、土台完成期に「少し易しめの問題集を徹底的に繰り返す」勉強をしてほしいと思います。

難易度:共通テストレベル
1周の目安:2か月
この問題集の特長は、「対比」「論と例」「象徴性」といった各章の冒頭にそれぞれの読解法の解説があり、その後に練習問題が配列されている点です。そのため、目的意識をもって演習に取り組めます。実際の入試問題から抜粋した問題は、評論48題+小説10題の全58題。1題10分以内で解答できるため、テンポよく解き進めることができます。
「ドリル」として、スキマ時間に繰り返し解き直すことをオススメします。学校の授業や模試などでポイントとなった読解法について、この問題集の「対比」「論と例」といったテーマに照らして意識的に復習するという勉強法が効果的です。短時間でできるので、昼休みや放課後の時間を活用して取り組んでみましょう。
実戦的な演習問題には、入試対策の序盤から手を出さないこと。読解法の理解を固めないうちに長文や記述量の多い問題に取り組んでも、時間を浪費するばかり。文章は1500字前後、解答時間は15分程度の問題集に取り組み、読み方・解き方を意識しながら反復すると、3か月ほどで読解力の土台が固まるでしょう。

難易度:共通テスト~私立大学標準レベル
1周の目安:2~3か月
短期間でイチから入試の基礎力を固めたい!という人に最適な1冊です。基礎編では、文法解説ページの後に練習問題が配置され、確認がスムーズ。実践編は600字程度の文章で負担感も少なく、現代語訳を本文の横に施した体裁で理解しやすいです。
まず基礎編だけを3週間程度で集中的におさらいし、その後、実践編に進むとよいでしょう。実践編の文章や授業で出会った文法事項について、そのつど基礎編に戻って反復することで、実戦的な文法力を身につけられます。
古文の学習が手薄だと、文法のドリルや古文単語の勉強だけに意識が向かいがちですが、それでは入試を見据えた実戦力が身につきません。文法問題を押さえつつ読解問題にも取り組める一体型の問題集を選ぶと効率的で、学習効果も高いです。

難易度:共通テスト攻略への基礎レベル
1周の目安:2か月
基礎編・演習編の二部構成で、基礎を集中的に固めた後、すぐに演習を行って定着を図れます。基礎編はドリル形式で句法を総復習。演習編は精選された7題で、定着確認には必要十分です。すべての設問に解法の着眼点を示す丁寧さが特長です。
基礎編を2週間くらいで一気に総ざらいして、ヌケモレを補強しましょう。基礎+演習の一体型なので、この1冊で句法を実戦的に習得できます。学校の授業で演習問題を解いた後、この問題集と突き合わせて解き直していけば、定着度が高まります。
漢文の学習量は相対的に少ない人がほとんどです。漢文に関して、入試を見据えた実戦力の基礎を固めるには、集中的な総ざらいが効果的です。漢文は短期間で結果がついてくる分野です。句法+演習の一体型問題集を選ぶと、学習効果が高まります。

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