河合塾 鹿子島 康二 先生
現代文を中心に国語科全般の授業を担当。モットーは「語学の才能=努力」で、わかりやすい指導は定評がある。『螢雪時代』特集記事のほか、「大学受験パスナビ」では入試問題の解説を執筆。


現代文の問題集は、現代文の学力養成だけでなく、国語の全領域で求められる論理的思考力や選択肢の吟味法を習得するために必要で、この時期に用いたいアイテムである。標準レベルで30題程度を収載し、1学期中に使い切れるボリュームのものがよい。これを週に1~2題のペースで、要点に傍線を引いたりメモをとったりしながら時間無制限で解き、演習後に解説を熟読する。数をこなすよりも合格レベルの精読をするほうが効率よく力を伸ばせる。また、復習として自分で要約を書くことが望ましいので、本文要旨や要約解答例が掲載されているものが使いやすい。
「本文要旨」や解説を読んだり、
自力で要約を書くことで、読解力を養成

古文の知識事項の配点は、共通テスト・2次・個別試験を通して約40%内外であり、合格のために不可欠な基礎点となっている。これを習得するアイテムとして、古文単語集と短文式の文法問題集は欠かせない。文法問題集では、助動詞の意味・活用・接続、敬語の種類・敬意の方向・訳、「な・に・ぬ・ね・なり・なむ・らむ」などの識別の知識を習得する。古文単語集は、最重要・頻出の語彙を中心に、ただし派生的な意味まであたっておきたい。古文単語は忘れやすい知識なので、年内に3周は見直すつもりで、単語集による学習を地道に進めよう。
古文単語集は3周するつもりで、
文法はまず最重要項目から学習する

漢文の知識事項の配点は古文より高くて70%近くに達することもあり、知識事項の習得がほぼ漢文の受験対策となる。そこで、まず構文や再読文字・置字などの知識、使役・反語・否定・疑問・受身などの基本的な句形を網羅した短文式問題集を入手しよう。学習の注意点は、構文の理解や訓点の打ち方について反復する冒頭の章で手抜きをしないこと。句形や再読文字などは、確かに解答に用いる実戦的な知識だが、同時にあくまで文法体系の中心である構文の理解があって生きるものであり、難関となる白文訓読問題は構文の理解があってこそ攻略可能になるからである。
構文の理解=学力の基礎と心得て、
手を抜かずに丁寧に学習する


過去問演習開始の好機は国語では9~11月。最初は1題ずつじっくりと解き、次第に1年分を制限時間内に解答できるように進めていく。この時、ミスの原因を逐一確認して、修正点をノートに書き出しておくこと。このノートが直前期の復習のこのうえないアイテムとなる。また、この時期に国語便覧で和歌・漢詩の修辞や文学史などの知識も習得しよう。

12月からは共通テストの準備に専念し、共通テスト後に2次・個別試験の準備に戻ろう。私立大はもう受験直前だが、残る過去問で本番の戦略をイメージし、1年間使用してきた問題集と秋から記録を重ねてきた「ミスまとめノート」で、弱点箇所を確認していく。国公立大2次試験の場合も、上記の教材で細かい得点の積み上げを図ろう。
自分の学力が過去問の長い課題文や紛らわしい設問に通じるか確かめるのは、受験勉強の必須の過程だ。しかし、過去問は量が限られているため、9~11月の大事な時期に使いたいアイテムである。春先には、問われる学力の種類やレベルを確かめて学習方針を組み立てるために、1年分だけ演習するに留めたい。
アドバイス
1年分だけ解いて学習方針を決定後、本格演習は秋から
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