代々木ゼミナール個別指導 菅野 祐孝 先生
『ココが出る!! 日本史ノート 歴史総合,日本史探究』『タテヨコ 日本史 総整理 テーマ史』(いずれも旺文社)、『日本史図版・史料読みとり問題集』(山川出版社)、『共通テスト日本史〔文化史〕』(教学社)など著書多数。


日本史の受験勉強で大事なことは、教科書を精読して時代や単元ごとにノートに要点をまとめ、学習した範囲を問題集で確認するという作業の積み重ねである。教科書学習でも、人名・事件名・地名をはじめ数多くの歴史用語が出てくるが、特に初見や難しい用語については必ず用語集で意味を調べ、内容を理解することが先決だ。内容が理解できなければ記憶にも残らないので、「単語を覚える」よりもまず「内容を理解する」学習に集中しよう。中には「条坊制」と「条里制」のように紛らわしい用語も多くあるので、そのつど意味を調べ、確実に理解することである。
歴史用語はそのつど意味を調べ、
内容を理解して定着させる

共通テストをはじめ国公立大2次試験や私立大個別試験でも、文化財の写真や、地図・人物系図・職制図・荘園関係の絵図、貿易関係のグラフなど、多種多様な視覚資料が出題される。写真や絵図などの図版は、ただ眺めて作品名を覚えるだけでなく、例えば絵図は「何がどのように描かれているのか?」など、中身をじっくり観察することが大切だ。入試では史資料から情報を読み取る力が試されるので、図版の学習にはより時間をかけて深い探究を心がけてほしい。また、遺跡や事件の発生地、貿易港や地方都市、特産品の産地といった地名は、必ず地図で位置を確認しよう。
図版を視覚的にとらえる&
地名を地図上で把握する学習を

問題集は「学習内容をどれだけ覚えているか?」を確かめる必須アイテムである。知識量は学習するにつれて増大するので、忘却を防ぐためにもそのつど問題集を解いて知識を確認するとよい。原始・古代から現代にかけて時代順に編集された教科書レベルの通史問題集を用意し、学習した範囲に該当する問題を解いて、出題形式や難度などを体感しよう。日本史で高得点をとる秘訣は「問題に慣れること」だが、そのためには一問一答集だけではダメである。合格点確保のカギは、難問を解くことではなく、基本問題をいかに確実にクリアできるかどうかにかかっている。
学習した範囲で問題演習に取り組み、
「基本問題の完全攻略」を目指す


1学期に続いて教科書と用語集で現代史までの通史を完成させ、問題集で知識の定着を図ろう。論述対策が必要な場合は、論述問題集と原稿用紙を用意し、知識を文字化するトレーニングを行って記述力を養うこと。書いた答案は先生に添削してもらうとよい。近現代史では統計表やグラフも頻繁に出てくるので、図版集にもこまめに目を通そう。

共通テストでは、ほとんどの問題で読解力・思考力・類推力が問われるので、必ず過去問演習をして独特の出題傾向や難度、時間配分を体感しよう。また、2次・個別試験もそれぞれの過去問にチャレンジし、知識を再確認すること。演習を通して苦手分野を洗い出し、万全の態勢で臨めるように最後の弱点補強に努めよう。
東京大をはじめ難関大の論述問題では、知識量ではなく、歴史事象に対する考察力とそれを要約した記述力が求められる。とかく情報量の多い参考書に取り組むことが必要不可欠だと誤解されがちだが、どんな難関大であってもそこまでの知識がないと解けないような問題は出ないことは、過去問からも明白である。
アドバイス
分厚い参考書は不要!それより「基礎力」を磨こう
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