過去問の代表的な活用法は、「分析」や「演習」などだ。ただし、受験生としてスタートを切ったばかりの高2の3月や、高3の4月時点ではまだ早い。そうした活用法は、学力の基礎が完成した後に取り組めばいい。
しかし、受験生の読者には、この春にぜひ一度、志望校の過去問を解いてもらいたい。最大の目的は、自分の現在地から志望校合格までの学力的な距離を測ること。実際に過去の入試で出題された問題に触れることで、到達すべき目標(志望校合格)を体感できる。
また、本格的な分析をするのはまだ先としても、各教科で出題される分野やテーマ、出題形式といった情報をざっくり把握しておくだけでも意味がある。

高い目標を掲げている人ほど、いまはまだ歯が立たないと感じるだろう。しかし、「春の時点でどれだけ過去問を解けたか(解けなかったか)、どれだけ得点できたか、解答にどのくらい時間がかかったのか」という情報は、現在の学力を把握することにつながる。そしてそれは、志望校合格までに何をどのくらい勉強しなければならないのか、戦略を立てる貴重な材料を得られるということだ。
古代中国の兵法家・孫子に由来する言葉に「彼を知り己を知れば百戦殆からず」というものがある。大学受験も同じで、過去問を通じて志望校が求める学力を知り、自分の学力の現在地を正確に把握することが、志望校合格に向けた道のりの第一歩になる。

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