国公立大を受験するなら、基本的に共テの受験は必須だ。1次試験として共テ、2次試験として各大学が個別試験を課し、一部の例外を除いて1次試験(共テ)+2次(個別)試験の総合点で合否が決まる。ちなみに、文部科学省委託調査「大学入学者選抜の実態の把握及び分析等に関する調査研究」(令和7年2月発表)によると、国立大の一般選抜では96.2%、公立大では98.5%が共テの得点を合否判定に使用していた。
2次試験は、前期日程と後期日程に分離し、募集人員を分割する方式で行われている(これを「分離分割方式」と言う)。出願できるのは、各日程で1校まで。公立大の中には「中期日程」を実施している大学もあるため、こちらも1校まで出願できる。さらに、公立大には「別日程」を設けている大学もあり、別日程に関しては試験日が重ならない限り、何校でも受験が可能。つまり、受験生が出願・受験できるのは、前・中・後期の3校+別日程の大学ということになる。
ちなみに出願期間は、別日程以外はすべて同じ。前期で不合格だったら後期に出願する、といったことはできない。

私立大との主な違いは、入試時期・受験科目数・受験可能校数だ。
〈入試時期〉
私立大の一般選抜は2月上旬に行われることが多い一方で、国公立大は前期日程が例年2月25日ごろ。その分、合格発表の時期も異なる。私立大は2月中旬以降が多いのに対し、国公立大は最速で前期日程の3月上旬。そのため、合格発表が高校の卒業式後であることも珍しくない。
〈受験科目数〉
国公立大は共テで8科目を課す大学がほとんどである一方、私立大の多くは2~3科目が標準パターン。
〈受験可能校数〉
国公立大は先述のとおり3校+αのみであるのに対し、私立大は受験日が重ならない限りは何校でも出願・受験できる。
国公立大では、出願時点で所定の志願倍率(=志願者÷募集人員)を実施条件として、それを超える志願者が集まった場合、志願者を共テの成績で絞り込む。最終的には共テ+2次試験の総合点で合否を判定するが、その前に共テの成績だけで絞り込むこの仕組みを「2段階選抜」という。そして、共テの成績で第1段階選抜を突破できた者だけが、2次試験を受験できる。実施条件となる志願倍率等は前もって公表され、その倍率に届かなければ実施されない。実施された場合、第1段階選抜では所定の志願倍率程度になるまで、受験者数が絞り込まれる。

分離分割方式とは、国公立大の受験機会複数化を目的に、入試実施の基本方針とされているもの。同一学部の募集人員を前期日程と後期日程とに分け(定員の分割)、まず前期日程の試験・合格発表を実施して入学手続きを行わせ、その後に後期日程の試験・合格発表を実施→入学手続きを行わせる(試験の分離)制度。
とはいえ、前期日程のみを実施する大学・学部もある。また、近年は後期日程を廃止して、その分の募集人員を学校推薦型・総合型選抜に回す大学・学部も増えている。公立大では、前期・後期日程以外に中期日程や別日程といった、独自の日程で入試を実施する大学・学部もある。
国公立大に前期日程で合格し、入学手続きを完了した場合、中期・後期日程の試験を受けても合格にはならない。前期日程分の入学手続きをしなければ合格することは可能だが、中期・後期日程の合格発表は前期日程の入学手続きの締切後なので、複数合格→進学先を選ぶ、といったことはできない。ただし、中期・後期日程の組み合わせや、別日程をうまく組み合わせれば(※)、複数の合格を確保してから進学先を選べる。

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