駿台予備学校 大森 徹 先生
苦手な生物を得意に変える救世主として有名。『大森徹の最強講義126講 生物』『共通テストはこれだけ! 生物基礎』(ともに文英堂)、『生物 基礎問題精講』『大森徹の生物 実験・考察問題の解法』(ともに旺文社)など著書多数。

知識問題が中心の場合と実験考察問題が多い場合とでは、今後の対策がまったく異なる。実験考察問題が多い場合も、どの程度前提となる知識を必要とする問題なのかを確認しよう。
「論述問題が何題あるか?」を数えるだけではなく、「どのくらいの論述量なのか?」をチェックする。また、知識で解ける論述なのか、考察を必要とする論述なのかも分析しておこう。
「頻出する分野があるか?」だけではなく、「各分野で要求される知識の深さはどの程度か?」を調べよう。さらに、分野によって、考察問題と知識問題の比率が異なる場合もある。
要求される知識は、教科書の「本文」レベルか、「参考」の内容までの標準レベルか、「発展」内容のハイレベルなものかを確認し、どのレベルまで自分の力が達しているかを確認する。
「50字程度なら書けるが、100字程度になると書く内容が浮かばない」、逆に「50字程度に要約して簡潔に書くことが苦手だ」など、指定字数に対応できない原因を分析しよう。
考察問題が解けないのは「共通テストレベルの考察そのものが不十分なのか?」「考察問題に必要な知識の不足が原因なのか?」「グラフの読解に原因があるのか?」などを分析しよう。
まずは時間を計りながら実際に過去問を解いてみよう。現段階でスラスラ解けなくても落ち込む必要はない。ただし、「解けなかった」で終わらせず、その原因を徹底的に分析しよう。例えば、「どのレベルの知識量が不足していたのか?」、論述問題なら「知識不足か、文章力の問題か、出題意図がつかめなかったのか?」など、考察問題なら「ヒントを見落としたのか、実験内容が理解できなかったのか、グラフの読み取り力の不足か、根本的な“生物的考察力”の不足か?」など、さらに時間不足に陥った場合なら「時間配分は適切だったか?」などを検証する。このように原因を探ることで、次の目標が見えてくる。

いきなり第1問から解き始めるのではなく、まずは全体を見渡し、限られた時間の中で確実に解くべきレベルの問題を探し、どの順番で解き進めるかの作戦を立てる。
制限時間が来たら、いったん答案作成を中止する。残りの問題については時間を延長して解き切るが、時間内に解けた問題とそうでない問題を分けて答え合わせをする。
「時間配分をミスして解けなかったのか?」「基礎知識が不十分で解けなかったのか?」など理由を細かく分析する。知識不足だった場合は、早急に該当単元を復習しよう。
できなかった問題の単元は当然復習するが、同時に関連する周囲の単元も復習する(例:光合成でミスしたら、呼吸も含めて復習)。この作業で真の理解と実力がついてくる。

完璧でなくてよいので、ひと通り教科書の全単元の学習を終了させてから、まずは1年分の過去問に挑戦しよう。その結果を踏まえ、その後の学習指針を立てて実行し、少し進んだところでまた1年分過去問を解く。その結果でまた軌道修正していくとよい。


生物の場合、あまりに古い過去問は役に立たないことが多い。用語が変わっていたり、当時は正しいと言われていたことが実は誤りだったということもある。多くの年度をまとめて解くのではなく、学習の進捗状況のチェックや軌道修正のために利用するのがよい。


過去問で弱点や仕上がっていない単元を発見し、通常の問題集から類題を探して演習して補強するのがセオリーだ。また、過去問演習では、通常の問題集以上に解答枠や字数にも気をつけて解答すること。完璧な答案を仕上げるための訓練にも過去問を利用したい。

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