『螢雪時代』アドバイザー 庄司 憲仁 先生
『全国大学入試問題正解 化学』の解答者であり、螢雪時代記事のほかに、『10日間完成 文系のための分野別 センター化学基礎』(いずれも旺文社)、数研出版の教科書・チャート式など多数執筆している。

基礎分野や苦手分野を攻略した後、難易度の高い問題に対応していくためには、思考力・判断力・表現力だけでなく、物事の本質を素早く見抜く洞察力、初見の実験を的確に把握する観察力、数値データと図表を結びつける情報処理能力、無機や有機の事柄を互いに関連させながら結論を導く力などを身につける必要がある。これらを十分に体得するには、問題演習において「解ければよい」ではなく「理解できた」を確認しながら丁寧に進めることによって、少しずつ自分のものにしていくしかない。もし基礎が不安だったり苦手分野が残っているなら、焦らずに夏休み前の目標に戻って補強しよう。

2つ以上の分野が統合された問題を選び出し、広い分野に渡っての知識が有効に使えるかを確認していく必要がある。普通の問題集は分野ごとに問題を切り分けて掲載しているので、入試問題などから該当する問題を抽出して演習を行うとよい。

実験の装置を分析して器具の役割を把握し、使用する場合の手順を原理に基づいて的確に理解しておきたい。既存の装置ばかりでなく、特に共通テストでは初見の装置もたびたび登場するので、これらに対応できる力も演習を通して身につけていこう。

高分子化合物はカリキュラムの関係で授業が2学期になる場合も多いので、十分に学習できないまま入試に臨むことになりかねない。そのため、記憶すべき内容や構造式などに注意しつつ、手で書きながら反復して早めに暗記を完了し、この分野に習熟したい。

全問で完全記述式の解答を求める大学は珍しいが、小問で「計算過程を記述せよ」と指定する場合は少なくない。対策としては、まず自分の考えを順を追って友人などに説明し、それを文章で記述することで、相手に正しく理解してもらえる力を鍛えるとよい。

共通テストの選択肢は4または5であることが多い。難問でじっくり考える時間を確保するためには、選択問題において明らかに該当しないものを短時間で素早く切り捨てられる力を身につけておきたい。ただし、急ぐあまり判断を雑にしないように注意しよう。

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