
大学入学後、初めて本格的なお金の管理に取り組む読者に向けて、「暮らしとお金」のプロであるファイナンシャルプランナー(FP)の齋藤岳志先生に、初心者向けのお金の管理方法やアドバイスをうかがった。大学生の先輩の体験談もあるので、ぜひ参考にしてほしい。

上智大学文学部哲学科卒。新卒で百貨店に入社し、経営コンサル会社勤務などを経て独立。「お金の不安を安心に変えてあなたと一緒に最適な未来を考える」がFPとしてのモットー。著書に『老後が不安……。貯金と年金で大丈夫ですか?』(現代書林)など。 ※CFP資格は、世界20か国・地域以上で導入されている「世界が認めるプロフェッショナルFPの証」で、日本では日本FP協会が認定しています。
大学生になると、お金の管理は一気に難易度を増す。遊びや趣味に使うお金だけでなく、毎日の食費や日用品を購入する費用、住居費など生活にかかわるお金全般を自ら管理しなければならないからだ。お金の管理に関するポイントとして、齋藤先生は「支出が収入を超えない範囲で生活すること」を挙げる。「支出が収入を超える生活が続くと、気持ちのゆとりがなくなり、何事も楽しめなくなってしまいます」と理由を説明する。
お金の管理に苦手意識を抱く読者もいるかもしれない。齋藤先生は「四則演算ができればお金の管理は可能です」と呼びかける。さらに、「お金の管理は、人としての根幹を育てることにつながります」と指摘。「お金の管理ができるということは、自己管理ができるということです。これは社会に出てからも役立ちますし、仕事や時間を適切にコントロールすることにもつながります」と大学生がお金の管理に取り組むメリットを説明する。

大学生がどんなことにお金を使っているのか、具体的に見てみよう。上に示したのは、全国大学生活協同組合連合会がまとめた大学生の1か月の収支例。自宅生は実家暮らしの学生、下宿生は親元を離れて一人暮らしをしている学生を指す。
収支例から見て取れるのは、現代の大学生の堅実な暮らしぶりだ。齋藤先生は「自宅生も下宿生も、支出が収入の範囲内におさまっていて、さらに貯金・繰越金も確保しています。非常に堅実だと思います」と評価する。自宅生は収入合計の27%ほど、下宿生は11%ほどを貯金・繰越金としている。
最近は物価高など生活の不安も大きく、堅実な生活を維持するのは大切だ。ただし、大学時代にしか経験できないことにお金を使うことには意義がある。
齋藤先生は「貯金や繰越金をこれだけ確保できているならば、教養娯楽費にもう少しお金を使い、自己研鑽や趣味に取り組むのもありです」と提案する。「私自身、大学時代には、語学学習と映画鑑賞、海外旅行にお金を使っていました。海外旅行では、長期休みを利用し、バックパッカーとして3回にわたり海外を旅しました。こうした経験は、その後の就職活動などにも生きました」と振り返る。
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