
駿台予備学校 水野 卓 先生
みずの・たかし●「ネイティヴでない」からこそ必要となる英語理解の理論的側面を「見せて納得させる」ことを、独自のメソッドで実践。大学受験の参考書など多数の著書がある。『螢雪時代』にて「螢雪合格塾」を連載中。
編集協力◉笹原 風花

長文問題を解く際、設問を先に確認する受験生がいる。「あらかじめ何が問われるかがわかると、本文を読む際に助けになる」という「思い込み」が原因だ。しかし、実際に本文を読み始めれば設問を気にする余裕などなく、時間をムダにするだけ。一定分量の本文をしっかりと読み、そこに該当する設問を解く。これは当たり前すぎる鉄則だ。設問に解答する際は、「体感難易度」に従って易しい順に解くこと。難しすぎる問題は後回しにして、時間のムダを防ごう。記述式の場合は、本文に書かれている内容に忠実に答えることが重要だ。「だいたいこんな感じ」では得点にはつながらないので、厳しく排除すること。わからない部分があれば、あえて書かずに「戦略的減点」を受けつつ、取れる得点を確実に確保しよう。以上が解答作業の大鉄則だ。
最後の見直しは、解答内容→表現→誤字脱字のようにチェックポイントを1つに絞って複数回行うこと。これらの鉄則を守って作業を進めることで、最後の「あと1点」まで確実に獲得できるようになるはずだ。

私立大の総合長文問題は、内容一致問題、語彙問題、内容把握問題、空欄補充問題など、多種多様な設問が特徴だ。効率的に解答するためには、鉄則1・2を守ることが重要になる。つまり、一定分量の本文を読んだ後、その範囲で解答できるすべての設問を確認し、「最初から順」ではなく「解けそうな順」に解き進めること。「難しすぎ」と感じる設問は一時的に撤退し、確実に得点できる問題をしっかり取り切ることを意識しよう。最後に、一時撤退した設問を再度「解けそうな順」に並べて、もう一度トライ。「1つでも多く当たればもうけもの」という心がまえでOKだ。

国公立大2次試験を中心に出題される和訳問題は、絶対に落としてはいけない。そしてこの問題は、同じ記述式の内容説明問題と並んで、鉄則3がすべてとも言える典型問題だ。日本語としては滑らかでも、内容がズレていてはアウト。まずは英文にカタチからアプローチし、英文の構造を丁寧に観察しつつ、意味のまとまりごとに直訳調でまとめ、「丁寧な直訳」を作ろう。ここで英文の論理構成を取り違えると、どんなに表現を整えても大幅減点は避けられない。日本語としての自然さや滑らかさは過剰に心配せず、必要に応じて最後の最後に整えればOKだ。

和文英訳問題は、鉄則4・5が発動する典型問題だ。まず、「丁寧な直訳」の発想を捨てることが大前提。そもそも簡単には直訳できないから難関大の入試に出題されるのであって、問題集の練習問題とは異なる。「英語に訳す」という考えを捨て、「この意味をどう英語で伝えるか」を考えること。そのうえで、自分が確実に組み立てられるレベルの英文に意味を落とし込んでいく。どうしても「ここはムリ」な部分はあえて抜いておき、「戦略的減点」をもらえばいい。ケアレスミスなどの「悪い減点」を食らわないために、複数段階の徹底した見直しが必要なのは言うまでもない。

昨今の入試問題はとにかく本文が長く、さらなる語彙力強化が必須になる。受験必須レベルを超えて1つでも多くの単語を覚えるべく、単語の「まずはこれ」の意味だけをアタマに叩き込もう。細かい意味は後回しでOKだ。
文法力の安定は当然の義務。これまで覚えてきた知識をベースに、「リアルな入試問題」を解きまくろう。自分が受験するレベルの私立大の過去問に絞り、「どんな知識がどう問われるか」をアタマとカラダで理解しよう。
記述式の場合、いくら模範解答があっても、「自分の答案はどれくらい減点されるだろうか?」という不安が常に残る。そんな受験生の心強い味方が、AIだ。AIに答案を採点させ、減点ポイントを解説してもらおう。
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