
時間がたっぷりあるからといって、目的のない勉強をダラダラ続けるのは非効率的!夏の間にどこまで仕上げるべきか、自分の立ち位置はどこか、夏の学習を制する「自己分析」について、データのプロ・小船幹生先生に聞いた。

こふね・みきお◎京都大学理学部を卒業後、同・大学院理学研究科 物理学・宇宙物理学専攻(高エネルギー物理学)修士課程を修了。欧州原子核研究機構で研修後、東京大学理科Ⅲ類に合格。現在は、予備校や中高一貫校で情報科、大学で統計学・確率論の講師として教鞭を執るほか、官公庁・金融機関でデータサイエンス研修や分析業務などを行っている。
いよいよ夏休みということで、受験生の皆さんはヤル気に満ちあふれているのではないでしょうか。「あれもこれもしたい」と、濃密な学習プランを思い描いていると思います。
しかし、夏休みとは意外と短いものです。無限に時間があるように感じると思いますが、5~6週間しかありません。国公立大受験者であれば、1教科あたり1週間使えるかどうかです。
つまり、ムダを省きながら計画性を持って学習しないと、せっかく自由に学習できる夏休みの時間を棒に振ってしまいます。
今回は、そんな夏休みを制すための学力分析の手順と、秋以降の学習をより効果的にする学習方法をお教えします。

入試で求められる学力は大学によって異なり、それは出題傾向に反映されます。解けない問題が1つもない状態で入試を迎えられるのが理想ですが、入試までにそこまでの学力をつけられる受験生は、ほとんどいません。また、科目数や残りの時間を考えると、出題されない分野を極めている時間や労力はありませんから、出題傾向に合わせて学力を鍛えたほうが、効率的と言えます。
上の図1のように、志望校の出題傾向と自分の現在の学力がわかっていれば、どこに注力すべきかわかります。ただ、夏休み中に出題傾向に沿った学力を100%揃えることは困難です。夏休み終了時点で志望校合格レベルの70%到達を目標にしましょう(図2)
そして、70%のラインと、現在の自分の学力との差を考えて、夏休みの学習内容を決定します。たとえば図2の内容であれば、語彙力や速読力を早急に鍛えるべきで、文法は後回しで良いでしょう。
次ページからは、志望校の出題傾向を探り、自分の学力を測る方法をお伝えします。

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