概 要
学部のカタチ
「日藝」こと、日本大学芸術学部。私たちは、「8つのアート1つのハート」というキャッチフレーズを掲げ、芸術総合学部の特色を生かした独自の教育を実践しています。たとえば、コースや専攻、学科の枠を超え、1つの作品を合同制作するコラボレーションや、8学科全ての学生が履修できる「芸術総合講座」の実施など。それらのプログラムを通して受ける他ジャンルからの刺激が、自らの芸術に新たな色を与えてくれます。そう、この刺激こそが、日藝がほかの芸術系大学と一線を画すところ。「一芸」とはひと味違う、幅と奥行きある表現力へと繋がるのです。
写真学科
時の流れの中で起こる出来事を記録する。心や頭の中にあるイメージを被写体という実体を借りて発信する。写真は記録や伝達、あるいは芸術表現の手段としてだけでなく、多様化するデジタルコンテンツの分野においても重要な役割を担っています。
写真学科では、ただ単に写真技術を修得するだけでなく、幅広い芸術的教養と知識を身に付けた写真家の養成を目指し、時代のニーズに対応した広範囲の教育を行っています。
写真学科は、伝統に基づきながらも常に最新の状況・情報に目を配り、現代における写真の可能性を見据え、幅広い芸術的教養と知識を身に付けた写真家やクリエイター、写真のプロフェッショナルの養成を目指しています。
映画学科
映画の表現世界は、サイレントからトーキーへ、白黒からカラーへと、さまざまな変化を遂げてきました。デジタル技術の急速な進歩で、映像表現の可能性はますます広がり、私たちの目の前には、新たな表現の世界が待ち受けています。コンピュータなどに代表されるデジタルメディアは、今や身近で欠かすことのできないコミュニケーションツールとなり、個人の表現世界も大きく広がりつつあります。
映画学科では、このように、時代とともに進化する映像文化を新たな視点でとらえ、「芸術創造」と「情報伝達」の両面から探究しています。1年次から映像表現・理論、監督、撮影・録音、演技の4つのコースに分かれ、それぞれの目的に適した独自のカリキュラムのもとで学修。学生一人ひとりが高度な専門知識と技術を身に付け、映画の制作者や映画評論家、研究者、また映画ビジネスに携わる者など、映画・映像界のスペシャリストとして活躍できるよう、きめ細かな指導を行っています。
美術学科
美術はさまざまな芸術の中で、歴史的にも大きな役割を担ってきました。そして今、科学技術の進歩や生活革新が急速に進み、美術も多様な変化を生み出しています。
このような美術の変化を見極める一方で、過去から現在、未来へとつながる普遍的な「本質」を探り、人間が本来持っている豊かな創造力を育て、新しい美術の創造を目指す人材育成を教育理念としています。
音楽学科
音楽学科は、芸術総合学部の音楽学科として、広い視野と豊かな教養を培いながら、深い専門知識を身に付けた音楽人を養成しています。作曲・理論、音楽教育、声楽、ピアノ、弦・管打楽、情報音楽の6コースに分かれ、専門教育を実施。豊かな人間性を備えてこそ一流の演奏家、音楽人であるという考えのもと、教授陣と学生同士のふれあいを大切にしたきめ細かな個別指導を行っています。
特に作品創作、研究論文、実技演奏の修得に力を入れており、オペラやピアノコンサート、定期演奏会など多くの機会を設けて教育の成果を発表。さらに音響学やデジタルデータによる楽曲分析、音楽療法関係の講座・実習の開講など、時代に先駆けた教育により、音楽の多様な可能性を追究しています。
文芸学科
文芸学科は、文学研究に主眼をおいた文学部の文芸学科とは異なり、文芸的な創造力と表現力を養うことを目的としています。つまり文学研究の場である以上に文学を紡ぎ出す場であり、その領域は詩・小説・戯曲・批評にとどまらず、広くジャーナリズムの世界にも及んでいます。表現活動を通して、主体的に「文芸」そのものを理解する学科なのです。
教育の中心にあるのが、創作活動の指導と実践をテーマにした「文芸研究(ゼミナール)」。また実際の本づくりと同じプロセスで行われる「ゼミ雑誌」の制作、「雑誌研究」「ジャーナリズム論」で編集発行する雑誌や、学科に発行所を置く『江古田文学』など、学生が表現したものを発表する場を数多く用意しています。
4年間「書くこと、発表すること」に積極的に取り組むことにより、作家やジャーナリストはもちろん、文学研究者や良識ある社会人を養成します。
演劇学科
演劇学科では、「舞台構想」(2年次に劇作、演出、舞台監督、音響、企画制作の5専攻へ)、「演技」(演技)、「舞台美術」(美術、照明)、「舞踊」(日舞、洋舞)の4コース10専攻の多様な専攻分野の授業を「理論」と「実践」のバランスに配慮しながら提供しています。
「総合実習」や「上演実習」などの実習授業では全ての専攻の学生が舞台芸術界の第一線で活躍中の講師たちの指導の下に自分たちでデザインを考え、舞台の進行を担当します。他学科の授業や芸術教養課程での学びも加え、幅広い視野に立ち、ジャンルを越えた芸術創造活動に携わる力を身に付けることができるようカリキュラムが構成されています。
各授業では「自ら学び考える」力を養い、発想力や思考力、また基礎を学んだ上での応用力を身に付け、芸術創造に必要な教養やスキルを獲得し、より実践的な力を養えるような授業運営を行なっています。
放送学科
テレビ(映像)もあればラジオ(音声)もある。報道、娯楽、教養、教育の4ジャンルをカバーするだけでなく、それらを融合した番組も多数存在する。放送は、とても間口が広く、常に新たな可能性が広がっている世界です。
放送学科のカリキュラムは、1年次から段階的・多層的に積み上げていく形で構成。1年次前期の「映像制作演習」「音響制作演習」で基礎的な知識・技術を身に付けた後、1年次後期から「テレビ制作」「ラジオ制作」「映像技術」「音響技術」「CM」「脚本」「アナウンス」の7分野に分かれ、実習を軸に専門分野の学びを段階的に深めていきます。
加えて、専門分野の枠を超えて履修できる、「企画」「番組企画構成」「コピーライティング」「ニュース分析」「取材調査」「照明」などの演習を数多く設置。専門分野を学ぶと同時に、より広い視野を持ち、マルチな才能を発揮できる人材を養成しています。
デザイン学科
広告やポスター、情報メディア、グラフィックサービス、家庭用品、電気製品、自動車、家具、住宅など、あらゆるジャンルのデザインを総合的に学び、幅広い知識と高度な専門性を持ったデザイナーを養成します。
デザイン学科は「理論と実践」をベースに多様な問題に対するデザイン思考と、制作技術の体得を目指します。
1年次では、デザインの基礎をコミュニケーションとして捉え、その基礎知識と技術の修得に専念します。併せてグラフィック・メディア・インタラクション・プロダクト・インダストリアル・スペース・アーキテクチャーなどの基礎演習や実習からその概念や意義を学びます。
2年次以降は自らが選択した専門領域を核に、必要とするほかの領域を自由に学びながらデザイン手法を修得し、多様な社会の要請に応えられるデザイン力を養成します。
さまざまな価値観が交錯する現代、芸術総合大学としての日藝デザインが目指すものは、社会に貢献するデザインの可能性です。
学部TOPICS
充実した施設設備を利用した実習中心の授業が魅力
芸術学部校舎には、撮影スタジオ・録音スタジオ・アトリエ・劇場・音楽ホールといった学科別の専門的な機材や施設があります。
授業は実習授業を中心に学生一人ひとりの能力や興味に合わせて、マンツーマンに近い少人数体制で個別指導を実践しています。
取得可能な資格 & 卒業後の進路
【資格について】
<教職課程>
教員免許状を取得するための課程です。「基礎必修科目」、「教職に関する科目」、「教科専門科目」があり、所定の単位数を取得することにより免許状を授与されます。
●中学校教諭一種免許状 国語/音楽/美術
●高等学校教諭一種免許状 国語/音楽/美術/工芸
<学芸員課程> 博物館・美術館で資料の収集、保管、展示、調査研究などに携わる学芸員の資格を得るための課程です。
<司書教諭課程>
司書教諭とは、学校図書館法に定められた教諭であり、学校内の役割としてその職務を担当し、学校図書館資料の選択・収集・提供や子どもの読書活動に対する指導、さらには、学校図書館の利用指導計画を立案し、実施の中心となるなど、学校図書館の運営・活用について中心的な役割を担います。
司書教諭の資格を得るためには、小学校、中学校、高等学校又は特別支援学校の教諭の免許状(免許の種類・教科は問いません)を取得するとともに、5科目(「学校経営と学校図書館」「学校図書館メディアの構成」「学習指導と学校図書館」「読書と豊かな人間性」「情報メディアの活用」)合計10単位を全て修得しなければなりません。そのため、原則として教職課程履修者のみ司書教諭課程を履修することができます。なお、司書教諭課程科目は卒業に必要な単位数には含まれません。
<司書課程> 司書とは、図書館法に定められた、都道府県や市町村の公立図書館などで図書館資料の選択、発注及び受け入れから、分類、目録作成、貸出業務、読書案内などを行う専門的職員です。司書資格の取得を希望する者は、13科目(「生涯学習概論」「図書館概論」「図書館制度・経営論」「図書館情報技術論」「図書館サービス概論」「情報サービス論」「児童サービス論」「情報サービス演習」「図書館情報資源概論」「情報資源組織論」「情報資源組織演習」「図書館基礎特論」「図書館総合演習」)合計24単位を全て修得しなければなりません。なお、司書課程科目は卒業に必要な単位数には含まれません。
【主な就職先】
<写真学科> AOI TYO
Holdings、上野毛新聞社、キヤノンマーケティングジャパン、時事通信社、小学館スクウェア、中日新聞社、博報堂プロダクツ、ビックカメラ、ベネッセコーポレーション(法人格略)ほか
※2023年3月卒業生実績
進学先:日本大学大学院芸術学研究科
<映画学科> IMAGICA
Lab.、共同エディット、共立ライティング、サイバーエージェント、サンリオエンターテイメント、TBSスパークル、電通クリエイティブキューブ、東北新社、日活、蓮田市役所(法人格略)ほか
※2023年3月卒業生実績
進学先:日本大学大学院芸術学研究科
<美術学科>
アウトソーシングテクノロジー、アリガ、アレックス、東京リスマチック、童具館、内外地図、マーキュリー、ワールドインテック、東京都教育委員会、千葉県教育委員会(法人格略)ほか
※2023年3月卒業生実績
進学先:日本大学大学院芸術学研究科
<音楽学科>
アクロホールディングス、島村楽器、住友不動産販売、たきコーポレーション、東京サウンド・プロダクション、山野楽器、リンナイ、東京都教育委員会、航空自衛隊(音楽隊)(法人格略)ほか
※2023年3月卒業生実績
進学先:日本大学大学院芸術学研究科
<文芸学科>
イオンリテール、インフォバーン、エン・ジャパン、キャン、共立印刷、ココスジャパン、システムリサーチ、宣伝会議、宝印刷、東北新社、東横イン、入間市役所、共生国際特許事務所(法人格略)ほか
※2023年3月卒業生実績
進学先:日本大学大学院芸術学研究科
<演劇学科>
オリエンタルランド、菓匠三全、角川大映スタジオ、四季、シミズオクト、テクニコ、電通プロモーションプラス、東京會館、ベネッセスタイルケア、ミクシィ、岡山文化芸術創造、所沢市文化振興事業団、武蔵野文化生涯学習事業団(法人格略)ほか
※2023年3月卒業生実績
進学先:日本大学大学院芸術学研究科
<放送学科>
秋田テレビ、アニメイト、NHKテクノロジーズ、エフエム仙台、共同テレビジョン、静岡放送、TBSアクト、テレビ信州、とちぎテレビ、日テレ・テクニカル・リソーズ、日本テレビ放送網、フジ・メディア・テクノロジー、三井ホーム、明治座、レベルファイブ、ロボット、WOWOWエンタテインメント、警視庁(法人格略)ほか
※2023年3月卒業生実績
進学先:日本大学大学院芸術学研究科
<デザイン学科>
E-グラフィックスコミュニケーションズ、岩崎電気、大塚商会、オカムラ、コーエーテクモホールディングス、ZOZO、タマホーム、日本マクドナルド、プリントパック、ほぼ日、日本看護協会(法人格略)ほか
※2023年3月卒業生実績
進学先:日本大学大学院芸術学研究科
学部info
産官学連携プロジェクト
創設100周年を機に芸術学部では次の100年に向けた新たなアクションとして「日芸ならではの産官学連携プロジェクト」をスタートさせています。
芸術総合学部だからこそできる課題発見と解決への取り組みは、既存のカリキュラムにない自主創造教育実践の「場」を創出しています。
学生の人生をより豊かにするためのキャリア支援
就職指導については、安易に「就職率」を上げるための指導ではなく、学生一人ひとりの生き方や目的を尊重し、各学科の就職指導委員の教員による個別指導と就職指導課の全体指導の連携によって支援しています。また、就職指導の一環として、3年次には5月から通年で、就職総合講座を開催して、就職に関する各種情報の提供や就職活動の具体的な準備の支援を行っています。さらに、就職総合講座のほかに、教員採用試験対策講座や業界セミナー、合同企業セミナーなども実施しております。また、3年次からいきなり就職を意識させるのではなく、1年次から「職」に「就く」意識を高めるために、1・2年次から段階的に「キャリアガイダンス」を開催しております。