英語
「通年アイテム」と
「シーズンアイテム」を併用する
ZEN Study 三浦 淳一 先生
予備校や進学校での大学受験指導のほか、映像授業でも活躍中。『全国大学入試問題正解 英語』の解答者であり、『全レベル問題集 英語長文①~⑥』『入門英語長文問題精講』(いずれも旺文社)など、多数の著書がある。


市販の大学受験用の単語集を1つ入手しよう。多くの受験生が使っていて定評のあるものならどの単語集も内容は大差ないので、気に入ったものを選ぶとよい。掲載語数についても、2000語のものが3000語のものより内容が少ないという訳ではなく、派生語などを見出し語にするか補足のほうに入れるかの違いなので、気にする必要はない。年間を通じて使う最重要アイテムなので、レイアウトなども含め、自分で心から気に入ったものを選ぼう。「しっくりこないけど、先生にすすめられたから…」というのは、モチベーションの面でもマイナスだ。
ここを押さえる!
単語を覚えやすいように工夫された、
自分にとって使いやすいものを選ぶ

英和辞典は、日々の学習の中で必ず手元に置いて使う習慣をつけよう。紙の辞書が理想的だが、持ち歩きのことを考えると電子辞書やスマホ・タブレット用のアプリでも構わない。ただし、ウェブ辞書ではなく「オーレックス」「ジーニアス」「ウィズダム」など大学受験に適した辞書アプリを使うこと。これらの辞書には、単語の使い分けや例文、語源などの情報が豊富に掲載されている。なお、単語集はあくまでも暗記すべき最低限の情報を集約したアイテムなので、単語集を辞書代わりに使うのは必要な情報が得られない場合が多く、非効率的なのでやめよう。
ここを押さえる!
例文や語源など必要十分な情報が
掲載されているか確認する

入試問題のメインが長文読解であることは確かだが、最初から長大な文章を読む練習をしても、雑に読むクセがついてしまうだけで効果的とは言えない。国公立大・私立大とも合格を目指すためには、精読力をつけることが欠かせないのである。短い英文(1パラグラフ程度)を、文構造を把握しながら正確に読み、和訳をしていく練習を積み重ねよう。こうしたタイプの問題集のうち解説が詳しく、文構造がビジュアルに示されていて、辞書を使いながら読めば半分以上は理解できる難易度のものを選びたい。文構造を反映せずに意訳しすぎているものは避けよう。
ここを押さえる!
英文の構造がビジュアルに
わかりやすく示されているかチェックする


夏休みまでに身につけた基礎力を、演習を通じて実戦力へと高める時期だ。長文読解はとにかく量をこなすこと。これまでに学んだ単語や文法事項などに遭遇する回数が増えるので、知識が定着しやすい。過去問の演習は直前期でなく2学期半ばにはスタートさせて、志望校が要求する知識や自分の能力を見極め、日々の学習にフィードバックするとよい。

過去問は併願校のものも含め、計画的・継続的に解くこと。一度解いた問題も再度解き直してみると、様々な発見があって効果的だ。模試は受けたまま放置せずに、必ず徹底的に見直しをしてほしい。過去問や模試を通じて発見された自分の弱点や苦手分野、どうしても覚えられない知識などは「弱点ノート」にまとめ、何度も見返して完全にマスターしよう。
<参考書・アイテムの疑問・悩みを解消!>
英文法の「参考書」は通読しておくべき?
英文法の各単元を詳細に解説している、いわゆる「参考書」を通読する必要があるのか、とよく質問される。先生にすすめられて読み始めたものの、第1・2章で挫折するケースが多いようだが、これでは効率が悪い。英文法の「参考書」は、問題演習の中で不明な点があったら“辞書的に”参照するのが効果的な使い方だ。
アドバイス
「参考書」は知識の確認や疑問点の解消に使う