現代の消費者は、商品の品質に対する意識が高い。そのため、商品を世に送り出す企業の側では、安全で質の高い製品を作るための「品質管理」がもっとも重視されている。
繊維製品も例外ではない。品質管理の専門家として繊維製品品質管理士、略称で TES(Textiles Evaluation Specialist)の需要が高まっているのは、そのような背景によるものだ。
TESは、企画から生産、仕入れ、販売など、衣料品が消費者の手に渡るまでのあらゆる過程で、製品の品質をチェックする。
また、製品へのクレームなどに対応し、消費者のニーズをつかんで高品質の製品づくりに反映させる。こうして繊維製品全体の質の向上をめざすのが、TESの役目なのだ。
そのためには、材質など繊維原料から、染色や縫製など加工の技術に至るまで、専門的な知識が必要。また、製品の保管やクレーム処理など実務に関する能力も求められる。
こうした専門性を身につけたTESは、繊維メーカーやアパレル業界、衣料を扱う商社や小売業、クリーニング業、さらに消費者センターや検査機関などで活躍している。
TESの資格を得るには、日本衣料管理協会が実施する認定試験に合格しなければならない。繊維製品の基礎的知識から実務につながる応用力まで、幅広い知識が問われる。試験は5科目あって、科目ごとに合否を判定。合格した科目は3年間有効なので、一度にすべて合格しなくても4年間で5科目に合格すればよい。なお、衣料管理士(TA)の称号(資格)をもつ人は、審査を受け認められればTESの受験科目が1科目免除される制度もある。
受験は誰でも可能だが、専門性が高いため、体系的に勉強する必要がある。詳細は、協会に問い合わせてみてほしい。